Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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金融取引法 北見 良嗣
選択  2単位
【法律】 15-1-1210-0179-01

1. 授業の内容(Course Description)

 この講義では、銀行取引を巡る一とおりの法律問題について、テキストを使って、勉強します。
 預金・貸出といった伝統的な銀行業務だけでなく、近年脚光を浴びているデリバティブス、証券化、信託・投資信託、シンジケートローン等の新規業務についても、適宜取り扱います。
 日本経済新聞に掲載された記事等で、金融取引に関する話題性のあるものがあるときには、取り上げて解説しようと思っています。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 ①民法、商法等の基礎知識を土台にして、銀行取引を巡る一とおりの法律問題について検討を行い、より高度・かつ実用的な知識の修得を目指します。
 ②金融機関や企業の財務部門等への就職希望者だけでなく、一般企業や公務員への就職希望者に対しても、基礎的となる一般的な金融経済知識を提供します。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 最終回に実施する試験の採点結果により成績評価を行います。その際出席状況は加味しないが、毎回出席して十分理解をしないと解けない問題を出題します。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 福井 修『金融取引法入門』金融財政事情研究会(2009)
 参考文献:神田秀樹=神作裕之=みずほフィナンシャルグループ『金融法講義』岩波書店(2013)
      福田慎一『金融論-市場と経済政策の有効性』有斐閣(2013)

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 授業で聴いた内容は、必ずその日のうちにノート整理を行い、復習して下さい。なお、出来れば授業の進行に合わせて、事前に教科書の該当箇所を一読しておくことが望まれます。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 ①[関連科目]債権総則、担保物権法はもとより、マクロ経済学についても履修済みであることが望ましい。
 ②講義には、テキスト、六法は必ず持ってきてください。私語は厳禁します。
 当該分野は、法改正・判例等の動きが激しく、教科書の記述だけでは不十分となってきているテーマもあります。そうしたテーマについては、講義では関連資料を使うなどして、適宜重要情報を補足します。
 学生諸君の積極的な参加を期待します。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 ガイダンス
 貨幣とは、金融とは
【第2回】
 金融仲介と銀行の機能
【第3回】
 金融制度の自由化の変遷
【第4回】
 銀行の業務と銀行法
 -固有業務・付随業務・証券業務等、代理店、子会社、持株会社
【第5回】・【第6回】
 銀行の業務と銀行法
 -自己資本比率規制
【第7回】
 コンプライアンス
 -銀行検査マニュアル
 銀行取引と約款
 銀行取引と消費者保護
 銀行の守秘義務
【第8回】
 内国為替制度
 -内国為替の仕組み、全銀システム、振込
【第9回】・【第10回】
 手形交換制度
 -手形・小切手、手形交換の仕組み、取引停止処分
【第11回】
 預 金
 -預金者の認定、無権利者に対する弁済と銀行の免責
【第12回】
 証券化
 シンジケート・ローン等
【第13回】
 シンジケート・ローン等、デリバティブ取引
 -金融先物取引、オプション
【第14回】
 デリバティブ取引
 -金利スワップ
 -賭博罪との関係
【第15回】
 投資信託、フィービジネス
 まとめ他