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授業の内容(Course Description) |
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授業では、私たちが暮らしている日本における民俗学、いわゆる「日本民俗学」に主に焦点をあてる。日本民俗学は、1930年代以降、柳田国男を中心として体系化されてきた学問であり、日本人の歴史を再構成することを通して、本来の日本人とは何か、あるいは日本人の本質は何かを明らかにしようとする学問である。研究方法は、「常民」と呼ばれる一般生活者を研究対象とし、彼らの日常・非日常の生活を多様な切り口から観察し考察するという方法をとる。 前期授業では、まず、日本民俗学がどのような学問であるかを、その学史をたどることによって明らかにする。次に、日本各地の民族誌、祭礼、家族親族、衣食住、人の振る舞い方などの具体的事例を取り上げて、民俗学がどのような対象をどのように分析するのかを学習する。そのような学習を通して、受講生は、日本の伝統、あるいは日本人の特徴を学ぶことになる。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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①日本民俗学とはどのような学問なのかを理解する。 ②日本民俗学がどのような研究対象をどのように分析するかを理解する。 ③日本の伝統や日本人としての特徴を理解する。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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授業態度30%、ミニレポート30%、学期末レポート40%、で総合的に評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは使用しない。 参考書は授業中に随時紹介する。
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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授業時間外学習として、次の点を求める。 ①授業内容に関するミニレポートを課す。 ②授業終了後、「授業振り返りシート」を提出していただく。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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本講義は、日本人とは何かを探求することを通して、最終的には、私たち人間とは何かという問題に向きあおうとしている。その意味で、本講義での学習は、受講生が自分自身を知るための学習であるという自覚を持って、主体的に参加していただきたい。
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7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 民俗学とは何か 【第2回】 民俗学の歴史① 【第3回】 民俗学の歴史② 【第4回】 民俗学の歴史③ 【第5回】 民俗学の歴史④ 【第6回】 血縁関係-家族・親族①- 【第7回】 血縁関係-家族・親族②- 【第8回】 血縁関係-家族・親族③- 【第9回】 地縁関係-ムラ社会①- 【第10回】 地縁関係-ムラ社会②- 【第11回】 地縁関係-ムラ社会③- 【第12回】 イエの信仰① 【第13回】 イエの信仰② 【第14回】 ムラの信仰① 【第15回】 ムラの信仰②
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