1. |
授業の内容(Course Description) |
|
近代ヨーロッパ社会における「伝統」と「革新」について講義します。主として17世紀から18世紀に焦点を当て、政治、経済、文化、思想、宗教など様々な観点から、いかにヨーロッパが伝統的価値観を継承しつつ社会的革新を遂げていったのかを考察するのが目的です。講義はカトリックとプロテスタントの宗教戦争が終結し、近代的な国際秩序が形成される転換点となったウェストファリア条約の締結(1648)に始まり、市民社会の発展を象徴するフランス革命の勃発(1789)までの近代ヨーロッパの歩みをたどります。 しばしばヨーロッパ史において近代とその前の時代である中世は対比され、両者の違いばかりが強調されます。しかし本講義では、近代ヨーロッパにおける「革新」だけではなく「伝統」の存続にも注目し、その社会が新旧の矛盾を内包する複雑な総体であるという、より洗練された歴史認識を得ることが主眼となります。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
近代ヨーロッパ社会の成り立ちに対する理解を深める一方で、現在・過去を問わず社会を多角的に考察する視座を養う。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
期末試験(90%)および平常点(10%)により評価します。平常点は、出席確認を兼ねたコメントシートへの回答に基づきます。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
適宜、授業時に指示します。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
講義に出席する前に、前回の内容をよく復習しておいてください。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
本講義ではLMSを用いて資料を配布するので、同システムについてよく理解しておいてください。 講義はノートを取る技術を磨くのに最適の機会ですので、そのような認識を持って授業に臨んでください。 特に関心を持った事項については、図書館等を活用して自主的に勉強し、考えを掘り下げてみてください。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 導入 【第2回】 統治(1) 【第3回】 統治(2) 【第4回】 外交(1) 【第5回】 外交(2) 【第6回】 階級 【第7回】 人口 【第8回】 貧困 【第9回】 啓蒙(1) 【第10回】 啓蒙(2) 【第11回】 啓蒙(3) 【第12回】 教会(1) 【第13回】 教会(2) 【第14回】 革命 【第15回】 まとめと試験
|