Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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アジア地域の社会と文化 I 山﨑 直也
選択  2単位
【外国語】 15-1-1410-4158-01

1. 授業の内容(Course Description)

 二国間関係の如何を問わず、中国が日本の重要な隣国であることは動かしがたい事実であり、我々は一時の感情に流されない冷静な中国認識を持つことを求められている。授業の目的は、政治、経済、社会、文化、教育、対外関係等、様々な側面から中国の歴史と現状を理解し、事実に裏打ちされた強固な中国観を形成することにある。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 1)政治、経済、社会、文化、教育、対外関係等、中国の諸相の歴史と現状について、重要な基礎知識を獲得する。
 2)事実の認識に基づいて、独自の中国観を形成する。
 3)中国に関する情報を収集する方法を身につける。
 4)情報を要約し、他者にわかりやすく伝えるスキルを強化する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 1)授業への貢献度 15%
 2)プレゼンテーション 15%
 3)レポート 20% 
 4)期末試験 50%
 ※1 授業への貢献度は、単に出席のみによらず、授業中の態度や発言等を踏まえて評価する。
 ※2 プレゼンテーションの評価は、教員による評価(10%)と他の学生によるピア評価(5%)の両方を含む。履習者多数の場合は、ディスカッションで代替する。
 ※3 レポートは、口頭によるプレゼンテーションをさらに発展させ、文章化したもの。

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 園田茂人編『はじめて出会う中国』有斐閣、2013年。
 その他、必要に応じて補足資料を授業中に指示または配布します。

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 1) 事前に教科書をしっかりと読み、質問があれば教員にメールすること。(教員が授業を通じて回答できるようにするため。)
 2) 中国に関する報道を日常的にフォローすること。(授業内容の理解を深め、プレゼンテーションとレポートの質を高めるため。)

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 本授業では、学生が自ら知識の獲得に動き、また獲得した知識を他者にわかりやすく伝えることを重視します。受動的に聴くだけでなく、能動的に情報を収集・整理し、そこで得たものを口頭あるいは文章で表現することが求められます。真摯な態度で授業に臨んでください。若干負担は重いかもしれませんが、それに見合うだけのものを提供したいと思います。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 この授業について(目標、進め方、成績評価の方法)
 [第1章]統合ツールとしての中国共産党:組織と個人のダイナミズム
【第2回】
 [第2章]上有政策、下有対策:地方と中央の微妙な力学
【第3回】
 [第3章]多民族統治の困難:「中華民族」の理想と現実
【第4回】
 [第4章]戸籍という身分制度:大量移動時代の「パスポート」
【第5回】
 プレゼンテーション(第1-4章)
【第6回】
 [第5章]階層化という鬼っこ:格差は社会に混乱をもたらすか
【第7回】
 [第6章]学歴社会の誕生:高等教育大衆化という文化的遺伝子
【第8回】
 [第7章]経済成長は民主化をもたらすか:市民社会への熱視線
【第9回】
 [第8章]消費され輸出される文化:グローバル化とローカル化のはざまで
【第10回】
 プレゼンテーション(第5-8章)
【第11回】
 [第9章]中国人は世界をめざす:華人ディアスポラの現在
【第12回】
 [第10章]自強という見果てぬ夢:愛国主義とナショナリズムのゆくえ
【第13回】
 [第11章]米中二強時代の誕生?:中国の外交戦略を透視する
【第14回】
 [第12章]友好から敵対へ?:不定型化する日中関係を見据えて
【第15回】
 プレゼンテーション(第9-12章)