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授業の内容(Course Description) |
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精神医学領域で問題を抱えている人の数は少なくない。注意して観察すれば身近な存在であることに気づくはずである。精神障害といわずに「心のトラブルを抱えているもの」、「性格的な問題を抱えているもの」と言えば、より理解しやすいかもしれない。講義では、精神医学領域の対象となる各種の障害・状態について、テキストや参考文献に記載された事例等を紹介しながら、基本的な解説を行なう。随時ビデオ教材を使用し理解の補助とする。また、抗うつ薬・抗不安薬等による薬物療法、カウンセリング・行動療法・精神分析といった心理療法・精神療法について、それぞれの問題点を議論したい。
注)この科目は、労働安全衛生法で定められている国の資格「第一種衛生管理者」免許の取得に必要な科目の一つである。常時50人以上を雇用する事業場では、免許を受けている等、資格を有するもの(常勤者)から「衛生管理者」を選任し、職員の衛生管理に関わる業務を担当させる必要がある。健康スポーツコースでは要件となる9科目(生理学Ⅰ、生理学Ⅱ、救急処置法、衛生学・公衆衛生学、精神医学、産業労働心理学、環境衛生工学、労働関係法令Ⅰ、労働関係法令Ⅱ)を履修すると、安全衛生技術試験協会が実施する試験免除で免許取得が可能。学生便覧参照。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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精神医療や心を病む人への理解を深め、学校や職場でより適切な対応ができるようになるための一助とする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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評価は期末試験で行なう。その他、適切な理由のない欠席や、不適切な授業態度(私語など他の学生の学習の妨げとなるような問題行動)があった場合は、随時確認・記録をして評価時に相応の減点をする。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:『はじめての精神医学』 渡辺雅幸 中山書店 2007 参考文献1:『働く人のための精神医学』 岡田尊司 PHP新書 2013 参考文献2:『精神障害者をどう裁くか』 岩波明 光文社新書 2009
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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テキスト及び参考文献を入手し授業と関連する箇所を読んでおくとよい。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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精神医学領域の問題は身近な現象であり、問題を抱えている人々に対して適切な理解と対応ができるようになるよう努めることを希望する。私語等、授業の妨げとなるような行動は厳に慎んでもらいたい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 精神障害の概念と精神医療の歴史 【第2回】 精神症状の基礎 【第3回】 心理検査の基礎 【第4回】 気分障害 【第5回】 神経症性障害 【第6回】 アルコール依存・薬物依存 【第7回】 統合失調症 【第8回】 てんかん 【第9回】 発達障害 【第10回】 パーソナリティ障害 【第11回】 生理的障害(睡眠障害・摂食障害) 【第12回】 職場のメンタルヘルスケア 【第13回】 治療法の基礎(薬物療法・精神療法等) 【第14回】 精神医療に関わる法規と制度 【第15回】 復習と総括
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