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授業の内容(Course Description) |
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学生の皆さんが社会人となったとき求められるのは、直面する現実から問題を見出し、これを論理的なステップを経て分析した上で、適切な解決策を導出し、さらにこの解決策を第3者に対して彼らが納得できるような形で論じる能力です。本講義では、一年間を通じて、こうした能力の養成を目指します。同時に、サブゼミを通じて、専門知識を獲得する機会も提供します。 【プレ・イベント】 毎年、ゼミ開始前に新旧ゼミ生合同での工場見学を実施しています。新ゼミ生の懇親をはかると同時に、企業組織の実態について観察を通じて学ぶことを目的としています。平成25・26年度は、全日空と日本航空の機体整備工場を見学しました。平成27年度新入生については、ヤマト運輸の総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」を見学します。 【春学期】 (1)企業経営シミュレーション 企業経営シミュレーション(MESE)を用いた体験的な学習を通じて企業経営についての理解を深めます。参加者は班に分かれ、コンピューター上の架空の企業の経営陣として、財務データにもとづいて経営上の意思決定を行い、コンピューター上の仮想的な市場において競争をします。参加者は、企業における戦略的な意思決定のプロセスについて擬似的に体験すると同時に、決められた時間内で意思決定をする経験を繰り返すことで、グループ討議の能力も鍛錬することが出来ます。 (2)グループ報告 産業や企業経営についての調査能力とプレゼンテーションのスキルを習得することを目的として、教員が設定したテーマについてのグループ単位での報告とそれについての質疑を繰り返し行います。平成26年度は、「ヒット商品研究」という統一テーマのもとに、SMBCヒット商品番付にランクインしていた製品・サービス(例:LINE、金の食パン、パズドラ、LED電球)を題材として、それらが「なぜヒットしたのか?」について、マーケティング戦略についての基本的な知識を踏まえつつ考察し、他ゼミとの合同ゼミの場で発表しました。 【夏合宿】 毎年、夏休み中に夏合宿を実施しています。夏合宿では、秋学期の個人単位・グループ単位でのプレゼンの初回報告を行っていただくと同時に、工場見学を実施しています。平成25年度はアサヒビール神奈川工場を、平成26年度は日清オイリオ横浜磯子事業所を見学しました。平成27年度については未定です。 【サブゼミ】 主ゼミとは別に文献の輪読を主体としたサブゼミを実施しています。グループ作業に留まらず、文献の読解を通じた専門知識の獲得を希望する学生はそちらに参加してください。サブゼミでは、毎週交代で輪読箇所のレジュメ(内容の要旨+論点)を作成し、全員に配布をしてもらいます。サブゼミは自主参加であるがゆえに、主ゼミ以上に積極的な参加姿勢が期待されます。使用するテキストについては、「テキスト・参考文献」を参照してください。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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本講義は、参加者各自が一年間を通じて、(1)社会現象に対して疑問を持ち、(2)それについて適切な推論と調査を通じて批判的に思考する態度・知識・技術を身につけ、最終的には(3)自らの見解を説得的な形で周囲に伝える能力を獲得することを目的としています。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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参加態度、平常点、提出物からの総合評価
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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特に指定するテキストはありません。 サブゼミのテキストは、履修者が確定して以降に伝達し、サブゼミ希望者には必ず購入をしていただきます。一例として、昨年度までに採用したテキストを紹介します。 ①リチャード・L.・ダフト『組織の経営学:戦略と意思決定を支える』ダイヤモンド社、2002年(3,200円) ②ジェイ・B.・バーニー『企業戦略論(基礎編):競争優位の構築と持続』ダイヤモンド社、2003年(2,400円) ③ジョアン・マグレッタ『マイケル・ポーターの競争戦略』早川書房、2012年(2,000円) ④入山章栄『世界の経営学者はいま何を考えているのか』英治出版、2012年(1,900円) ⑤沼上幹『組織戦略の考え方』筑摩書房、2003年(700円)
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授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
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グループ単位での活動は授業時間外に行ってもらいます。授業はその成果を発表する場となります。なお、輪読主体のサブゼミに参加する学生については、事前にテキストの輪読箇所を読み、疑問点・論点を考えておくことが要請されます。また、7月末には他ゼミとの合同発表会を予定しています。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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ゼミでの活動や交流イベント(懇親会・合宿など)に積極的に参加される方のみを希望します。欠席は厳禁とします。また、大学のゼミナールの本質は学生と教員の相互作用を通じた知識の創発にあります。学生は受身にならず、授業計画を含め、教員に対して積極的に意見表明してください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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※授業計画については、履修者からの要望などを踏まえて随時変更する予定です。 【第1回】 ガイダンス 【第2回】 MESE事前説明及び予行演習 【第3回】 マーケティング戦略の基礎知識(1) 【第4回】 MESE Period1・2 【第5回】 マーケティング戦略の基礎知識(2) 【第6回】 MESE Period3・4 【第7回】 マーケティング戦略の基礎知識(3) 【第8回】 MESE Period5・6 【第9回】 MESE Period7・8 【第10回】 グループ報告(第1回) 1班・2班 【第11回】 グループ報告(第1回) 3班・4班 【第12回】 予備日(ケース討議など) 【第13回】 グループ報告(第2回) 1班・2班 【第14回】 グループ報告(第2回) 3班・4班 【第15回】 最終報告会
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