1. |
授業の内容(Course Description) |
|
本講義では、社会生活を営む上で必要となる、法律に関する基礎的な知識について取り扱います。 将棋やチェスといったボードゲーム、ババ抜きや大富豪といったカードゲーム、あるいは野球やサッカーといったスポーツには、それぞれルールがあります。ルールがなければ、ゲームや試合は成り立ちません。同様に、私達が生活しているこの社会にも様々なルールがあります。法律と呼ばれているものも、そのようなルールの一つです。私達は、常に法律というルールに従って社会生活を営んでいるのです。 ゲームや試合でルールに違反した場合には、なんらかのペナルティが下されます。同様に、私達が社会のルール/法律に違反した場合にも、何らかの制裁が下されます。しかし、この法律というものは空気のようなもので、普段は特に意識されることがありません。法律が私達に意識されるようになるのは、なにか「事」が起きてからであるというのが通常です。しかし、「事」が起きて初めて法律に直面するというのでは、事態に適切に対処することが出来ないかもしれません。予め法律についての基礎的な知識だけでも得ていれば、「事」に当たっても冷静に対処することが出来るでしょう。また、法律についての知識があることによって、そもそも「事」が起きることを予防することが出来るかもしれません。法律についての基礎的な知識を有していることは、よりよい社会生活を営む上で必須であるともいえます。 本講義では、具体例を交えつつ、法律に関する基礎知識を分かりやすく学んでゆきます。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
社会生活を営む上で必要となる、法律の基礎的な知識を習得することを目標とします。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
基本的には学期末に実施する試験のみによって成績を評価しますが、レポートによる加点も検討します。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
松井茂記・松宮孝明・曽野裕夫『はじめての法律学 HとJの物語』(有斐閣、第4版、2014年) 六法については、初回の授業にて説明します。
|
5. |
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments) |
|
授業の復習を中心に学習するとよいでしょう。 また、法律とは社会のルールなわけですから、社会そのものに対しても関心を持ってもらいたいと思います。例えば新聞を読んだりニュースをみるなどして、現実にどのような問題が起きているのかを知り、自分なりに考えてみるとよいでしょう。
|
6. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
・授業中の私語など、他の受講生の迷惑になる行為は厳禁です。 ・本科目は『基礎法学Ⅱ』と内容的に連続していますので、受講者はこれらを併せて受講することが望ましいでしょう(必須ではない)。
|
7. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】 イントロダクション、法とは何か 【第2回】 日本の法律 【第3回】 刑法の基礎① 刑罰の目的 【第4回】 刑法の基礎② 罪刑法定主義 【第5回】 刑法の基礎③ 犯罪の構成 【第6回】 刑事訴訟法の基礎① 刑事裁判の進め方 【第7回】 刑事訴訟法の基礎② 捜査、公判準備 【第8回】 刑事訴訟法の基礎③ 公判手続、上訴・再審など 【第9回】 民法(不法行為法)の基礎① 民事事件とは 【第10回】 民法(不法行為法)の基礎② 不法行為法の仕組み① 【第11回】 民法(不法行為法)の基礎③ 不法行為法の仕組み② 【第12回】 民法(不法行為法)の基礎③ 被害者は何を請求できるか 【第13回】 民事訴訟法の基礎① 民事訴訟とは 【第14回】 民事訴訟法の基礎② 民事訴訟のプロセス 【第15回】 まとめ *上記授業計画はあくまでも予定です。具体的な進行状況によっては多少前後することもあり得ます。
|