Web Syllabus(講義概要)

平成27年度

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現代経済の課題B I 加賀美 充洋
選択必修  2単位
【経済】 15-1-1110-1966-11A

1. 授業の内容(Course Description)

 日本は毎年1兆円に近い政府開発援助(ODA)を発展途上国に供与している。これらの援助は何のために行われるのであろうか?それは受け取る側の国にとって役立っているのだろうか。援助は実は発展途上国の開発と密接に結びついており、その国の発展のために大きな貢献をしている。またそれは巡り巡って我が国の経済にも影響を与えている。
 われわれ国民の税金から出される巨額援助の実態を分析し、真に必要な援助とは何なのかを他の先進国とも比較しながら検討する。先生自身の直接援助を行った経験(ニカラグアでの草の根援助、ミャンマーやカンボジアでの技術協力の例)、国際協力機構(JICA)援助経験者からの講演等を織り交ぜて授業を行う。わかりやすくするために授業にスライドを多用する。

2.
授業の到達目標(Course Objectives)

 春期は援助の目的、形態、実施体制、受益国等を他国の援助とも比較しながら検討する。特に技術協力を中心に先生の携わったアジアにおける人材養成事業を説明する。秋期には日本の形態別援助を解説し、援助の実例を草の根援助等を用いて具体的に示す。そしてそこから導かれる援助の望ましい形を模索する。

3.
成績評価方法(Grading Policy)

 出席状況30%、授業中の積極性10%、中間・期末テスト(必須条件)60%

4.
テキスト・参考文献(Textbooks)

 テキスト:加賀美充洋『ミャンマーの夜明け』日本経済評論社、2013年。
 参考文献:外務省、『日本の国際協力2014年版』並びに『政府開発援助―ODA国別データブック2014』2014年

5.
授業時間外の学習《準備学習》(Assignments)

 指定教科書を必ず読んで授業に出ること。 
 新聞に目を毎日通し、援助関連のニュースに絶えず気をつけること。

6.
学生への要望・その他(Class Requirements)

 政府開発援助に興味のある学生、将来援助行政や実施機関、NGO等で働くことに関心のある若者、並びに援助と開発、発展途上国に興味のある学生を歓迎する。これからはアジアの時代であり、日本の援助や直接投資の関係を理解し、アジア経済を知ることはこれからの就職の必須アイテムとなろう。

7.
授業の計画(Course Syllabus)

【第1回】
 なぜ援助するのか(情けは人のためならず) 4/8
【第2回】
 援助は役に立っているか? 4/15
【第3回】
 援助の分類 4/22
【第4回】
 技術協力 5/6
【第5回】
 国際協力機構(JICA)の事業 5/13
【第6回】
 JICAの事業2 5/20
【第7回】
 テキスト1 5/27
【第8回】
 中間テスト 6/3
【第9回】
 テキスト2  6/10
【第10回】
 テキスト3 6/17
【第11回】
 テキスト4 6/24
【第12回】
 テキスト5 7/1
【第13回】
 外国のODA1 7/8
【第14回】
 外国のODA2 7/15
【第15回】
 まとめと期末テスト 7/22