Web Syllabus(講義概要)

　日本の企業数の99％以上、労働人口で言うと約70％を占める中小企業は、今後の日本経済の持続的発展のため欠かせない存在であるが、経済のグローバル化やIT化、M&Aによる企業統合などの進展に伴い変化しつつある大企業の経営戦略の影響が中小製造業の受注にも及んで来ている。その対応はどのようにすれば良いのか？またGDPの70％以上を占めるようになってきたサービス業に属する中小企業群も、効率向上のため、今後の経営革新が必須となって来ている。特に地方経済の低迷の為、地方の中小サービス業の経営は苦しくなるばかりだが、その対応策は？一方で、ベンチャー待望論が唱えられて久しいが、日本のベンチャー企業の伸びは未だ低い。第2のホンダ、ソニーのようなベンチャーの登場による日本経済の活性化が望まれるところである。このような中小企業やベンチャー企業の現状の諸課題を抽出し、その解決策を学生諸君とともに考えて行きたい。

　中小企業、ベンチャー企業の定義、歴史、役割について学んだ上で、そのマネージメントと支援のあり方についても理解する。

　①評価は中小企業についての理解度に加え、授業への出席と、ゼミへの貢献度を重視する。合宿への参加は義務とする。
　②教室では積極的な意見表明、プレゼンなど「前へ出る力」と個々の問題につき「考える力」を養い又、個人論文の作成に依り、中小企業についての見識を深める事による成長度を判定し、評価する。

　参考文献としては『中小企業白書』2015年版及び『現代中小企業論』（高田亮爾他編著、同友館発行）を活用すること。及び日経新聞を読む事。

　上記教科書及び参考文献を良く読むことと論文の作成、合宿への参加

　平素から新聞を読み、国内外のニュースを聞くことで知識や情報収集能力を高めて、思考力を養うとともに、文書や口頭での発表能力を強化してもらいたい。また、グローバル社会に生きる人間として国際感覚を身につけて欲しい。　社会常識と礼儀、倫理観を備え、卒業後は自分が社会を支えて行こうという気概を持った人物に是非出会いたい。