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授業の概要(ねらい) |
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企業の国際競争力の向上に不可欠な「企業価値の創造」と「経営リスクの管理」に関する実践的な経営手法を学びます。企業価値の創造は今や企業経営の大原則になっています。一方、企業経営とはリスクを取ることですが、経営者にはリスクの適正な計測と適切なマネジメントが求められます。同時にそのリスクに合ったリターンの追求がなければ企業は存続できません。 本授業は社会に出た時にそのまま役立つことを目的としています。したがって、理論のための理論を論じるものではありません。現実に使える理論に絞り、いかに経営戦略の立案とその実践に生かすかという観点を中心としています。
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2. |
授業の到達目標 |
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企業人・起業人として、最低限押さえておかなければならない企業経営のトータルリスク管理の「実務」と、その背景にある「理論」を理解することが目標です。 「リスクと保険特講Ⅱ」では、企業価値創造の実践とケーススタディを通して、トータルリスク管理の理解を深めます。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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レポート課題(50%)、小テスト(40%)、プレゼンテーション(10%)を総合的に評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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(1)参考書 a.岩瀬泰弘『企業価値とリスクキャピタル』千倉書房(2010年) b.津森信也・大石正明『経営のためのトータルリスク管理』中央経済社(2005年) c.津森信也『入門企業財務 戦略と実務(第4版)』東洋経済新報社(2011年) (2)資料 必要に応じて資料を配布します。
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5. |
準備学修の内容 |
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指定した参考書を事前によく読み、分からない点をあらかじめ整理しておいて下さい。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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「リスクと保険特講Ⅰ」を履修していることが理想です。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
授業は概ね次のように行なう予定ですが、進度状況や社会情勢の変化により変更することがあります。 オリエンテーション |
【第2回】 |
企業価値創造の前提条件 |
【第3回】 |
企業理念、コーポレートガバナンス、内部統制 |
【第4回】 |
企業のSR(社会的責任)、買収防衛策、CFO(財務担当役員)の役割 |
【第5回】 |
資金調達と資本コスト |
【第6回】 |
株主へのリターンと資本コスト |
【第7回】 |
財務の健全性と必要自己資本額 |
【第8回】 |
最適資本構成(MM理論と実務) |
【第9回】 |
企業価値と割引キャッシュフロー |
【第10回】 |
リスクキャピタル(エコノミックキャピタル) |
【第11回】 |
ECM(エコノミックキャピタル・マネジメント) |
【第12回】 |
IFRS(国際財務報告基準)が企業経営に与える影響 |
【第13回】 |
バーゼルⅢが企業経営に与える影響 |
【第14回】 |
トータルリスク管理の実践 |
【第15回】 |
まとめ(論点の整理と総括) |
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