Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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リスク・マネジメント I 近見 正彦
選択  2単位
【経営】 16-1-1120-3353-01

1. 授業の概要(ねらい)

 我々は、数多くのリスクに晒されながら生活をしています。企業も同様であって、その事業活動にはいろいろなリスクが存在します。どのようなリスクが存在し、それが日々の生活あるいは日々の事業活動にどのような影響を与えるかをできるだけ正確に把握してその対処の方法を考えておかないと、場合によっては破たんの憂き目に会いかねません。この授業では、リスクとは何かに始って、その分類、それぞれの特質、リスクの把握方法、リスクの評価等を学んだ後、最近その重要性が広く強調されているリスクマネジメントがどのような方法で、どのようにリスクを処理するか、リスクを処理する方法にはどのような方法があるか等について授業を進めて行きます。授業は,講義形式と対話形式を併用して行います。疑問に思ったことは、これを直ちに質問するように、積極的に授業に参加する努力をしてください。

2.
授業の到達目標

 リスクマネジメントの基本的な知識を身につけ、リスクの発見・把握・評価を行い、どのような方法がリスクマネジメントとして妥当であるかについて判断を行える程度の基礎的学力を身に付けることを授業の到達目標とします。具体的には、授業に真剣に取り組むことで、ファイナンシャルプランナー3級の試験に合格できる程度の知識を身につけることができます。

3.
成績評価の方法および基準

 中間試験及び期末試験の成績を70%、出席状況・授業態度・課題の提出状況等を30%として、総合的に評価します。

4.
教科書・参考書

 近見他編『保険学』有斐閣をテキストとします。また、必要な資料等は、随時コピーして配布しますし、参考文献は、授業中に適宜紹介します。

5.
準備学修の内容

 授業の最後に次回扱うテーマを示すと同時に、テキストの関係個所および重要な用語・概念を指摘します。したがって、あらかじめテキストの当該個所を熟読して、授業に参加してください。そして、授業終了後は、テキストにある演習問題を解いて復習してください。

6.
その他履修上の注意事項

 上記5に掲げたことを実践してください。また、遅刻は、受講者の迷惑になりますから、厳禁です。さらに、資料は授業中に配布しますから、欠席すると資料がもらえなくなります。

7.
各回の授業内容
【第1回】
オリエンテーション。講義の進め方、勉強の仕方、評価の詳細等について説明します。
【第2回】
リスクとは?①。リスクという用語は種々の分野で使われていますが、いずれも同じ意味で使用されているとは限りません。リスクという用語にはどのような意味が込められて使用されているかについて説明します。
【第3回】
リスクとは?②。リスクと密接な関連のあるぺリル、ハザード、エクスポージャー、ロス等の概念について説明します。
【第4回】
リスクとコスト。リスクにはコストがかかります。なぜコストがかかるかについて説明します。
【第5回】
リスクマネジメントの目的。なぜリスクマネジメントをおこなわなければならないか、その目的は何かについて考えてもらいます。
【第6回】
リスクマネジメントの歴史①。リスクマネジメントという考え方がいつ頃どこでどのように誕生したかについて説明します。
【第7回】
リスクマネジメントの歴史②。前回に引き続きリスクマネジメントの歴史について説明します。
【第8回】
復習。これまで学んだ事柄について復習します。同時に、これまでどの程度知識を身につけたかを確認するため、中間試験を行います。
【第9回】
リスクマネジメント・サイクル。リスクマネジメントがどのようなステップを経て行われるかについて説明します。
【第10回】
リスクの洗い出し。リスクを洗い出すには、どのような方法があるかについて考えてもらいます。
【第11回】
リスクの定量的評価①。確率と統計学。確率論の初歩を説明します。同時に簡単な練習問題を解いてもらいます。
【第12回】
リスクの定量的評価②。標準偏差。標準偏差の求め方について説明します。同時に練習問題を解いてもらいます。
【第13回】
リスクの定量的評価③。分散。分散の求め方について説明します。同時に練習問題を解いてもらいます。
【第14回】
リスク・マップ。リスク・マップとは、どのようなものかについて説明し、具体的にどのようにして作成するかを練習してもらいます。
【第15回】
復習。これまでに学んだ事柄について復習をします。同時に、どの程度知識を身につけたかを確認するために試験を行います。