Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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観光交通論 II 岡﨑 雅幸
選択必修  2単位
【観光経営】 16-1-1130-4416-04

1. 授業の概要(ねらい)

 鉄道事業者の観光に向けた取り込みを検討し、現状と今後の課題について研究します。また海外のTGVなど高速鉄道などについても紹介します。本講義では後半から実際に地方の赤字会社再生策を考えます。レポートテーマは自分の出身地道県の地方鉄道・バス会社の観光振興策を提言する。東京都・大阪府出身の人は東北・北海道の赤字鉄道会社を選んでください。演習が主となります。受講学生の上限を25名と制限し、受講生が越えている場合は、前期の授業態度、熱意、成績から可否を総合的に判断する。

2.
授業の到達目標

 ①鉄道事業者の事例を検討し、観光という視点から逆境にある地方鉄道の再生・活性化策を提案できる。
 ②学生が20年後、赤字鉄道会社の社長・鉄道本部長・観光部長になったと仮想して、地元の現状の深刻さ、人口減少の影響を真摯な態度で受け止め、若さで夢のあるレポートが作成できる。

3.
成績評価の方法および基準

 学期内レポート(50%)及び出席・発表(50%)で評価する。なお出席状況が悪い場合は減点する。

4.
教科書・参考書

 テキストはなし 適宜資料を配布する
 参考文献として
  佐藤信之著『鉄道会社の経営』中公新書
  新 将命著『経営の教科書』ダイヤモンド社
  長田静子著『実例解説 新事業・実行計画書の書き方』中経出版
  齋藤嘉則著『問題解決プロフェッショナル』ダイヤモンド社
  櫻井寛編著『世界鉄道の旅』小学館
  地方鉄道の活性化に向けて http://www.mlit.go.jp/common/000048885.pdf

5.
準備学修の内容

 観光交通論のノート・レポートの復習と見直し、事前の情報収集をその都度やってほしい。後半レポートに備えて企業再生に成功した事例から経営理念、夢を語るところ、先見性、真の原因発見と解決策、協力者たちを調べておいてほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 観光交通論ⅠとⅡを連続して履修が望ましい。また前期の産業・企業研究Ⅰ(問題解決法)の履修が役立つのでこちらも履修を勧めます。東日本大震災後の地元、出身地域のニュースは興味を持って、注目一読し、積極的な態度で講義に参加してほしい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
ガイダンス、本講義の全体像
【第2回】
交通の歴史と将来(観光交通論Ⅰの振り返り)
【第3回】
鉄道事業者の観光取り組み1(東武鉄道)
【第4回】
鉄道事業者の観光取り組み2(南海電鉄)
【第5回】
鉄道事業者の観光取り組み3(JR九州)
【第6回】
中小鉄道の取組み事例(1)津軽鉄道
【第7回】
中間のまとめ(レポート中間提出) 海外高速鉄道(フランスTGV編)
【第8回】
レポートテーマの選定・調査    海外高速鉄道(ドイツICE編)
【第9回】
中小鉄道の取組み事例(2)     海外高速鉄道(英国ユーロスター編)
【第10回】
情報整理・赤字会社の問題点は何か  海外高速鉄道(イタリアETR編)
【第11回】
赤字会社の目標設定・分析     海外高速鉄道(スペインAVE編)
【第12回】
赤字会社の分析結果・手順・再生策 海外高速鉄道(スウェーデンX2000他編)
【第13回】
再生策の評価(予想)・発表(1)  海外高速鉄道(アメリカアセラ他編)
【第14回】
解決策の・発表(2)        海外高速鉄道(アジアKTX他編)
【第15回】
全体まとめ(レポート最終提出)
※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。