Web Syllabus(講義概要)

　和歌文学についての入門講座で、平安時代の和歌を概観します。春期は『古今和歌集』の代表的な歌を巻別に読んでいきます。
　『古今和歌集』は勅撰和歌集の規範となった歌集であり、日本の文化に大きな影響を及ぼした作品です。「もののあはれ」といった人生観や、「無常」といった死生観は、現代社会に生きる我々の精神文化にも受け継がれています。華道・茶道、能・狂言、短歌・俳句、現代の歌謡曲などを理解するうえでも読んでおきたい基本文献です。
　先学の研究を踏まえながら、一首一首の歌について解釈と鑑賞を試みていきます。受講者には毎回、取り上げた歌についての感想や意見を書いてもらいます。

　授業の内容を理解し、文学研究の現況を把握したうえで、自分の興味をもった事項について研究し、自分の感想や考えを発表できるようにする。

　出席状況を前提（50％）として、レポート（50％）で総合評価します。

　テキスト：こちらでプリントを用意します。
　参考文献：授業中に指示します。

　授業の予習としてプリントをよく読んできてください。そして、意味のわからない言葉については辞書などを使って調べてきてください。また、理解できない事柄については文章にしてまとめて授業時に質問してください。

　講読の授業ですが、学生の意見や感想を取り入れてゆきたいので、毎回、下読みをしてきてください。