Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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日本史特殊講義2B- II 木村 茂光
選択必修  2単位
【史】 16-1-1340-3222-14

1. 授業の概要(ねらい)

 1)日本の中世社会を理解する上で、武士政権の成立過程の特質を究明することは必須の課題である。しかし、この課題は、ともすると鎌倉幕府成立史観に陥ってしまう危険性がある。そこで本講義では、鎌倉政権成立期の東国社会、東国武士団に焦点をあてて、鎌倉政権との関係について講義する。
 2)武家政権成立史に関する諸史料の特質についても理解を深める。
 3)講義内容を深めるため、基礎的な史料を用いるが、その読解を受講生にもとめることもある。

2.
授業の到達目標

 1)武家政権成立史・当該期の東国社会・東国武士団に関する基本的なテーマの基礎的な知識の習得を目指す。
 2)対立する諸説を理解するとともに、それらの依拠する史料とその解釈の内容を理解する。
 3)諸説と基本史料を知ることを通じて、武家政権に関する研究課題についても理解する。
 4)中世前期の諸史料を読み解く能力を習得する。

3.
成績評価の方法および基準

 1)出席を重視する。
 2)中間テストと期末にテストの成績を勘案して評価する。

4.
教科書・参考書

 1)テキストはない。
 2)参考文献としては、木村茂光『初期鎌倉政権の政治史』(同成社)、野口実『源氏と坂東武士』(吉川弘文館)を挙げておく。

5.
準備学修の内容

 講義は、平泉政権という高校の教科書では十分扱われないテーマを取り上げるので、関係図書を読んで基礎知識を習得しておくことが望ましい。また、テーマも1回ごとに変わるので、しっかりと復習しておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 1)日本中世史に関する基礎的な知識を習得していること。
 2)日本中世史を専攻しようと考えている学生は必ず受講すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
講義の内容、講義の進め方、などに関するガイダンス
【第2回】
都市鎌倉の成立について
【第3回】
12Cの北関東
【第4回】
大蔵合戦
【第5回】
保元・平治の乱と東国武士団
【第6回】
流人源頼朝の周辺
【第7回】
頼朝の挙兵と東国武士団
【第8回】
中間のまとめとテスト
【第9回】
富士川の合戦
【第10回】
金砂合戦
【第11回】
奥州藤原氏の政権
【第12回】
奥州合戦
【第13回】
富士の巻狩
【第14回】
建久6年の頼朝上洛
【第15回】
まとめとテスト