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授業の概要(ねらい) |
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本授業は中国史に関するものであり、おもにいわゆる三国志の時代(=三国時代)に関する史料をグループに分かれて読解する。 まずはじめに確認しておくべきことがある。それは、この授業を選択するにあたり、漢文がまったく読めなくとも、中国史に関する知識がまったくなくともかまわないことである。なぜなら、本授業で読むのは、『三国志』をはじめとする中国古代の史料であるが、それらには現在、ほとんど日本語訳があるからである。よって学生の皆さんは、ただ積極的かつまじめに授業に参加し、与えられた課題をまじめにこなしてゆけばよい。 そもそも『三国志』という史料は、中華王朝のひとつである晉でつくられた正史の一つであり、「紀伝体」というスタイルをとっている。それはいわゆる人物伝の形式をとった史料のことである。『三国志』に関係する『後漢書』や『晉書』も、その形式にそって作られた史書である。 本授業の第一回目に、担当教員がまず三国時代の有名人に関するリストを学生の皆さんに提示する。皆さんはその中から興味をもった三国時代の人物を選んでほしい。その上で、3~4人でひとつのグループを作り、各グループで選択した歴史上の人物に関する伝記を読んでもらう。その主たる伝記史料は『三国志』である。各グループはその日本語訳を読み、わからないところは授業第一回目で紹介する事典・辞書・字書などを引きつつ、自分たちで調べてくること。また『三国志』の伝記以外にも、その人物に関する史料(日本語訳のあるもの)のすべてを引用し、説明をつけてくること。そして各史料を相互に比較し、もし史料間に矛盾があったり、誤りがあった場合には、適宜どちらが正しいのか、精一杯検証すること。具体的な方法は授業で教員が適宜説明する。 以上の作業をつうじて、各グループでレジュメを作成する。すなわち、自分たちが読んだ史料(日本語訳でよい)をすべて入力するか、もしくは切り張りし、そこに説明文を付してくること。そしてそれを授業中に口頭報告すること。その最終目標は、三国時代のある人物の伝記をグループごとに徹底的に復元することである。以上の口頭報告を通じて、皆さんには史料をよむ力と日本語力を養ってもらいたい。
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2. |
授業の到達目標 |
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・中国古代史(とくに三国時代)に関する基礎的な知識を身につける。 ・中国古代史に関する史料の日本語訳を正確によむ力を身につける。 ・史料の読解を通じて歴史を復元してゆく方法を学習する。
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成績評価の方法および基準 |
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・平常点50点満点(出席率・授業態度など)。 ・口頭報告・レジュメ50点満点。 ・テストやレポートの課題はない。
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教科書・参考書 |
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適宜指示する。
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準備学修の内容 |
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本授業では各自口頭報告をすることが義務である。よってそのための準備は欠かせない。各々の口頭報告に際しては、しっかりと史料をよみ、こまめに辞書をひき、おちついて準備をすることが必要である。
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その他履修上の注意事項 |
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本授業では学生同士の活発な議論が望まれる。授業に積極的に参加する学生、報告者に対して適確な助言や意見を提起する学生にはとくに高い成績が与えられる。「自分の報告が済めば終わり」ではなく、むしろクラスメートのそれぞれの報告に対して積極的な意見・助言・質問を行なうことが、本授業ではもっとも望まれることである。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 |
ガイダンス。授業の進め方を説明する。 |
【第2回】 |
各グループに分かれて史料を読み、事前にレジュメを作成し、それに基づいて口頭報告をする。 |
【第3回】 |
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【第4回】 |
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【第5回】 |
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【第6回】 |
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【第7回】 |
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【第8回】 |
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【第9回】 |
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【第10回】 |
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【第11回】 |
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【第12回】 |
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【第13回】 |
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【第14回】 |
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【第15回】 |
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