Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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史学概論 II 能勢 和宏
必修  2単位
【史】 16-1-1340-4225-04

1. 授業の概要(ねらい)

 歴史学の目標とは何か。またその目標を達成するためにどのような手法を用いているのか。近代歴史学が成立した19世紀から現在に至る歴史学の歩みを学ぶことで、学問としての歴史学の理解を深める。
 授業は主に以下の3つのテーマから構成される。1)19世紀後半から20世紀中頃までの世界の歴史学の変遷。著名な歴史家ホブズボームの論考を元に考える。2)19世紀後半から現在までの日本における歴史学の変遷。実際に様々な歴史家の著作に触れながら、日本の史学史を概括する。3)現在の歴史学の試みの紹介。今日、歴史学において注目される一つの方法であるグローバル・ヒストリーを紹介する。

2.
授業の到達目標

 歴史学の学問的特徴について説明できるようになる。
 歴史に関する知識を身につけるだけではなく、主体的に歴史に関わる問題を発見し、考察する姿勢を身につける。

3.
成績評価の方法および基準

 中間レポート(40%)期末試験(60%)

4.
教科書・参考書

 教科書は指定しない。参考文献は適宜授業中に紹介する。

5.
準備学修の内容

 高校教科書などを用いて事前に簡単な世界史の流れを押さえておくこと。

6.
その他履修上の注意事項

 授業の妨げとなるような行為を行った場合、授業への出席を禁じる。

7.
各回の授業内容
【第1回】
ガイダンス
【第2回】
歴史学の歴史「史学史」とは?
【第3回】
歴史学は進歩したのか?エリック・ホブズボームの歴史学論(前半)
【第4回】
歴史学は進歩したのか?エリック・ホブズボームの歴史学論(後半)
【第5回】
日本における歴史学の転回(明治期を中心に)
【第6回】
日本における歴史学の転回(大正・昭和期)
【第7回】
中間レポートの解説
【第8回】
日本における歴史学の転回(戦後歴史学)
【第9回】
日本における歴史学の転回(二宮宏之の社会史)
【第10回】
日本における歴史学の転回(網野善彦の社会史)
【第11回】
日本における歴史学の転回(社会史ブーム)
【第12回】
新たな試みとしてのグローバル・ヒストリー
【第13回】
人類史としてのグローバル・ヒストリー
【第14回】
トランスナショナル、トランスリージョナルな歴史としてのグローバル・ヒストリー
【第15回】
まとめと授業内試験