1. |
授業の概要(ねらい) |
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Disaster movies(ディザスター・ムービー、パニック映画)とは、「大規模な災害(火事、地震、事故、バイオハザード等)と戦うヒーローの物語」です。ハリウッドでは現在も、このジャンルに属する作品が量産されています。ではアメリカ合衆国において「パニック映画」というジャンルは一体いつ、どのように成立したのでしょうか。 この講義では、有名な人食い鮫を描いた『ジョーズ』という映画を主な題材として取り上げ、1970年代以降に急増したdisaster movies の社会的背景、文化的意義を明らかにします。
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2. |
授業の到達目標 |
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ポップカルチャーの領域に属する作品を分析できる歴史的視座を獲得することが、この講義の目標です。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業内テスト(30%)及び期末試験(70%)で総合的に評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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授業内にてプリント(英文)を配布します。 参考書:Robert Jewett and John Shelton Lawrence『The American Monomyth』(NY: Anchor Press/Doubleday, 1977)
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5. |
準備学修の内容 |
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講義内容を十分に理解するために、授業後に必ず復習をしておくこと。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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英和辞書必携
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
イントロダクション |
【第2回】 |
1960年代のアメリカ合衆国:「楽園としてのアメリカ」のイメージの崩壊 |
【第3回】 |
1970年代のアメリカ合衆国:パニック映画ジャンルの成立 |
【第4回】 |
ヴェトナム戦争(1):『地獄の黙示録』 |
【第5回】 |
ヴェトナム戦争(2):『プラトーン』 |
【第6回】 |
"the American monomyth" とは何か |
【第7回】 |
『タワリング・インフェルノ』:罰せられる「悪」 |
【第8回】 |
"the American monomyth" としての『ジョーズ』 |
【第9回】 |
「悪」の表象:罰せられる「誘惑する女」 |
【第10回】 |
"a monomythic hero" としてのブロディ |
【第11回】 |
"a monomythic hero" の特徴 |
【第12回】 |
"monomythic heroes":ブロディとスパイダーマン |
【第13回】 |
バビロニア創生神話の再神話化としての『ジョーズ』 |
【第14回】 |
原作小説から映画への変容 |
【第15回】 |
まとめとテスト |
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