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授業の概要(ねらい) |
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経済学はミクロ経済学とマクロ経済学に大きく分かれます。ミクロ経済学は、個々の消費者・企業などの経済行動を分析し、その相互関係を理解しようとする学問です。一方、マクロ経済学は、経済全体の各集計量(総消費、総投資、総貯蓄など)をもとに経済全体の動きを分析する学問です。 本講義では、経済学の基本的な考え方、経済用語のマスターに重点を置き、身近な経済問題を「経済学」的に理解し、説明できるように講義を行う予定です。経済学は、難解な学問と考えられていますが、基本事項から丁寧に説明し、経済分析の面白さに重点を置いた講義をするつもりです。 経済学Ⅰでは、初学者の経済リテラシーを高めるために、まずマクロ経済学の基礎の学修に重点を置き、現代の日本経済・国際経済の現状を把握できるように授業を構成します。後期の経済学Ⅱでは、ミクロ経済学の基本理論の習得に重点を置き、様々な経済問題、ビジネス問題、そして貿易問題(TPPなど)について考察します。すべて、現実に起こっているホット・イシューを取り上げますので、経済学の基本ツールを用いた分析を楽しみながら学んでください。
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2. |
授業の到達目標 |
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本講義では、経済学の基本的な考え方を理解し、現実の経済問題を「経済学」的に把握することを目標とします。またアカデミックな内容だけではなく、社会人として必要な経済常識を習得することも目標とします。 経済学Ⅰの履修者は、以下の具体的な到達目標を意識して、学修してください。 (1)マクロ経済学の基本データ(GDP、経済成長率、失業率など)を説明できる。 (2)日本経済の歩みを把握する。 (3)バブル経済の生成・崩壊過程を把握する。 (4)アベノミクスを詳しく説明できる。 (5)為替レートの変動が日本経済に与える影響を説明できる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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各授業時に行う振り返りノート・簡単なクイズ 40% レポート 60%
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4. |
教科書・参考書 |
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テキストは特に指定しません。講義の際に、講義ノート、資料などを配付します。推奨テキスト、参考文献は、第1回のガイダンス時に一覧表を配布します。
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5. |
準備学修の内容 |
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予習・復習を講義ノート・資料等をもとに行ってください。簡単なクイズ等への準備を各講義で具体的に指示しますので、その学修をもとに経済の基礎を習得してください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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「経済」を理解するには、テキストの学修だけでは不十分です。「日本経済新聞」や経済・ビジネス雑誌を日頃から読む習慣をつけてください。さらに現実のさまざまな「市場」(株式市場や為替市場など)について理解を深めることも重要です。何よりも「貪欲な知識欲」と「忍耐力」・「気合」が大切です。習ったことはその場で頭に叩き込んでやるという気迫で授業に臨んで下さい。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
講義予定の紹介、経済学とはどのような学問か |
【第2回】 |
経済の仕組み、経済体制、政府の経済政策などの概観 |
【第3回】 |
マクロ経済学の基礎、基本用語、集計概念の説明 |
【第4回】 |
為替レートについて学ぶ(1) |
【第5回】 |
為替レートについて学ぶ(2) |
【第6回】 |
近年の日本経済の問題点の整理 |
【第7回】 |
マクロ経済政策(金融政策、財政政策など)について |
【第8回】 |
財政政策とは何か |
【第9回】 |
日本の財政の現状 |
【第10回】 |
日本の財政の問題点 |
【第11回】 |
金融政策とは何か |
【第12回】 |
日本の金融政策の概観 |
【第13回】 |
日本の金融政策の問題点 |
【第14回】 |
アベノミクス:現政権の経済戦略(1) |
【第15回】 |
アベノミクス:現政権の経済戦略(2) |
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