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授業の概要(ねらい) |
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学校図書館は、学校の中で行われる教育活動のすべてに関わりを持つ。司書教諭は学校図書館運営の中核を担い、学校図書館活用教育を推進するリーダーとなることが求められる。この講義では、学校全体の教育活動の視点から、司書教諭として活動する際に必要な基本的な事項(学校図書館の役割、機能、活動など)を把握することをねらいとする。
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2. |
授業の到達目標 |
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これから学校図書館について学んでいく上で最低限押さえておくべき知識や考え方を理解すること、学校図書館を活用した教育について自分なりの考えを持てるようにすることを目標とする。 ・現在の学校教育をめぐる課題を踏まえながら、司書教諭の役割について自分の考えを論理的に説明できる。 ・学校図書館の現状と課題についてポイントを押さえて説明できる。 ・学校図書館の運営に携わるにあたって押さえておきたい知識・考え方(学校図書館の役割、学校図書館法の内容、学校図書館の運営方法、学校図書館活用教育の意義と内容など)を理解し、その内容を説明できる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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定期試験により評価を行うが、授業への貢献度(ディスカッションへの積極的参加、質問内容等)も必要に応じて考慮する。
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4. |
教科書・参考書 |
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テキストは特に指定しない。適宜、資料を配布する。 参考文献(他にも授業内で紹介する) ・原田由紀子著『東出雲発!学校図書館改革の軌跡:身近な図書館から図書館活用教育へ』国土社、2012 ・遊佐幸枝著『学校図書館発 育てます!調べる力・考える力:中学校の実践から』少年写真新聞社、2011 ・全国学校図書館協議会編『学校図書館・司書教諭講習資料 第7版』全国学校図書館協議会、2012
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5. |
準備学修の内容 |
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・自身の通った小学校、中学校、高校の学校図書館の様子を振り返り、どのような工夫がなされていたか、どのような点に課題があったかをまとめておくこと。 ・履修年度に教育実習に行く予定がある人は実習先の学校図書館を観察し、司書教諭や学校司書に学校図書館活動について話を伺っておくこと。 ・前回の授業範囲を次回までに各自で復習すること。授業中に参考文献として挙げた図書や雑誌記事、ウェブサイトの記事などを読んでおくと良い。 ・予習あるいは復習として、簡単なレポートやワークシートの提出を求めることがある。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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本科目では学校図書館の機能、司書教諭の役割を理解するにあたって、知っておかなければならない基礎知識を学ぶ。この科目で得た知識や考え方をもとに、他の4科目で応用的な知識・技術を習得するという位置づけになっていることを踏まえて履修して欲しい。 授業は講義形式を基本スタイルとし、頻繁に発言を求める。主体的に授業に参加することを望む。 学校図書館現場に関わりのある方をゲストにお招きし、学校図書館の実態についてお話を伺う機会を設ける予定。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
ガイダンス:学校図書館と「司書教諭」 |
【第2回】 |
学校図書館の理念と教育的意義 |
【第3回】 |
学校図書館の歴史的変遷 |
【第4回】 |
教育行政と学校図書館 |
【第5回】 |
教育課程と学校図書館 |
【第6回】 |
学校図書館を活用した授業実践の実際(ディスカッション) |
【第7回】 |
学校図書館の組織、方針、運営計画 |
【第8回】 |
司書教諭の役割と校内の協力体制、研修 |
【第9回】 |
学校図書館メディアの選択と管理、提供 |
【第10回】 |
学校図書館の施設・設備 |
【第11回】 |
学校図書館活動の実際(1)図書館利用教育、探究学習 |
【第12回】 |
学校図書館活動の実際(2)読書指導 |
【第13回】 |
特別なニーズを持つ児童生徒と学校図書館 |
【第14回】 |
相互協力、学校図書館運営の評価 |
【第15回】 |
まとめ |
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