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授業の概要(ねらい) |
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統計学は、多くの学問分野で利用されており、実務でも企業や国・地方公共団体において様々な業務に応用されています。それは、統計学が、データの整理・分析を行ってデータに潜む意味ある情報を引き出し、その結果に基づいて判断を行うための、有力な手段を提供しているからです。 この講義では、データを分かりやすい形にまとめてデータが表すものを読み取ったり、データから様々な推測を行ったりするための、基本的な方法を学習します。統計学において数学は重要な土台の一つですが、データの整理や分析を進める上で大事なのは統計的な考え方です。この講義でも、数学的なことよりは、各種の方法の考え方、結果の意味や利用上の注意点を理解することに重点を置いて進めていきます。 春期では、データを整理・分析する方法である記述統計について学んだ上で、確率の考え方などデータに基づく推測を行うための基礎を習得します。
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2. |
授業の到達目標 |
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①データを整理し、適切な形でまとめることができる ②データから、平均、分散、相関係数など、基本的な統計指標を算出できるとともに、それら指標の意味を説明できる ③確率、確率分布とその特性値についての考え方を理解するとともに、基本的な場合について、それらの計算ができる
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業でほぼ毎回配付・提出してもらう確認問題の解答状況が30%、試験が70%(中間の試験30%、期末の試験40%)の割合で評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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篠崎信雄・竹内秀一『統計解析入門 第2版』(サイエンス社)を、テキストとして使用します。春期には、テキストの第1章~第6章の部分を使います。また、随時、練習問題などのプリントを配付します。
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5. |
準備学修の内容 |
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テキストの指定された部分を読んでおくなど、予習を行って授業に臨むようにしてください。また、復習として、指定した練習問題などを解いてみるようにしてください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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前の回の授業内容を理解していないと次の回の授業が分からなくなるので、確実に出席するようにしてください。また、テキストの例、練習問題、数表などを使うので、テキストは毎回必ず持参するようにしてください。平方根を求めることのできる電卓も、毎回、必ず持参するようにしてください。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
講義の内容・計画、統計学とはどのようなものか |
【第2回】 |
統計データのまとめ方と見方(1)統計データの種類、度数分布表、ヒストグラムなど統計データの図を用いた表現 |
【第3回】 |
統計データのまとめ方と見方(2)分布の中心的位置 ― 平均値、中央値など |
【第4回】 |
統計データのまとめ方と見方(3)分布のばらつき ― 分散、標準偏差、分位数など |
【第5回】 |
統計データのまとめ方と見方(4)データの標準化、層別 |
【第6回】 |
2つの変数の関連のまとめ方と見方(1)クロス表、質的データにおける関連性 |
【第7回】 |
2つの変数の関連のまとめ方と見方(2)散布図、共分散、相関係数 |
【第8回】 |
中間的なまとめと試験 |
【第9回】 |
確率の考え方と確率の計算 |
【第10回】 |
確率変数と確率分布 |
【第11回】 |
確率変数の期待値や分散 |
【第12回】 |
2項分布とその応用 |
【第13回】 |
正規分布 |
【第14回】 |
正規分布の応用 |
【第15回】 |
春期のまとめと試験 |
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