1. |
授業の概要(ねらい) |
|
途上国研究をおこなう開発経済学の理解を深める。我々先進国と途上国とが共存の道(Win-Win“ウイン・ウイン”)を歩むことは、異文化コミュニケーションを図ることでもある。異文化の理解ができなければ、途上国の人々の視点に立つことができず、先進国と途上国の人々が合点のゆく発展の道を見つけることは難しいであろう。その意味でも、諸君は独り善がりの見方や考え方に陥ることなく、次世代のオピニオンリーダーとなるべく、開発経済学の考え方や分析視点や必要な手法を学んでもらいたい。同時に、幾世代を経た学問体系が伝える理論や分析手法の面白さも感じてくれればと願っている。
本演習では(i)まず一緒に開発経済学が何かを学びつつ、途上国が持続的な成長を続けるためには、どこに課題があるかを探る。(ii)次に、課題の分析を、時には経済モデル、データ分析から一緒に考察する。(iii)最後に、学生には自分の言葉で、開発経済学の課題と展望を表現できるよう、情報を発信してもらいたい。
クラスではテキスト『トダロとスミスの開発経済学』を輪読し、毎回学生から報告をしてもらう予定。それをもとに補足講義を行う。その際には、適宜、インターネット等からの情報収集、経済理論やデータを用いた分析手法を紹介する予定。
|
2. |
授業の到達目標 |
|
諸君は先進国日本で生活しているが、グローバル化の下では、我々の生活は、例えば夕食の具材を見て分かるように、途上国と貿易・投資を通じて繋がっている。したがって、途上国(地球上)の人々と共存できるには、何ができるかを開発経済学から分析・考察することが出来、自分の意見をまとめて発信することが出来るようになってもらいたい。
|
3. |
成績評価の方法および基準 |
|
成績は平常点(出席や提出物)とレポート(もしくは期末試験)を予定している。詳細は、最初の授業で説明する。
|
4. |
教科書・参考書 |
|
マイケル・P. トダロ、ステファン・C. スミス著『トダロとスミスの開発経済学』ピアソン桐原
<サブテキスト>
Michael P Todaro, Stephen Smith, 『Economic Development』, Pearson Education Limited;
12th, 2015.
<参考文献>
アダム・スミス、山岡 洋一訳(2007)『国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究』上下、日本経済新聞社出版局
高梨 和紘(2009)『経済開発政策論』文眞堂、2009。
二神 孝一(2012)『動学マクロ経済学:成長理論の発展』日本評論社、2012年。
Paul R. Krugman、Maurice Obstfeld、山本 章子訳(2014)『クルーグマンの国際経済学』上下、丸善出版
松原 望、飯田 敬輔(2012)『国際政治の数理・計量分析入門』東京大学出版会
蓑谷 千凰彦(2003)『計量経済学』多賀出版
ロバート・M. ソロー、福岡 正夫訳(2000)『経済成長理論』岩波書店
R.J. バロー、X. サラ‐イ‐マーティン、大住 圭介訳(2006)『内生的経済成長論』九州大学出版会、全2巻
|
5. |
準備学修の内容 |
|
開発経済学の文献は多いため、授業前にしっかりとテキストを読んでおくこと。
|
6. |
その他履修上の注意事項 |
|
履修者には春学期と秋学期を通じた通年の履修を期待する。また、一度も休まない意志を持つ学生の受講を期待する。本クラスを受講する学生には開発経済学を一緒に履修することを勧める。
|
7. |
各回の授業内容 |
|
【第1回】 |
はじめに:イントロダクション |
【第2回】 |
テキスト輪読と議論 |
【第3回】 |
|
【第4回】 |
|
【第5回】 |
|
【第6回】 |
|
【第7回】 |
|
【第8回】 |
|
【第9回】 |
|
【第10回】 |
|
【第11回】 |
|
【第12回】 |
|
【第13回】 |
|
【第14回】 |
|
【第15回】 |
まとめ |
|