Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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財政学 I 小西 杏奈
選択  2単位
【観光経営】 16-1-1110-4421-12A

1. 授業の概要(ねらい)

 なぜ我々は税金を払うのか?集められた税金の使い方はどのように決められているのか?財政赤字はどのように生み出されるのか?年金制度はどのように運営されているのか?本講義では、具体的な事例を通じてこうした財政に関する身近な問いについて考えていく。
本講義の前半は、予算編成、租税、歳出、地方財政、社会保障制度など、財政にまつわる基本的な項目について学習する。後半は、こうした基礎知識を踏まえ、日本および諸外国の財政制度やその変遷を概観し、各国の財政運営にそれぞれどのような特徴があるのかということを考えていく。
 年金や消費税税率の引き上げなど、財政の問題は私たちの生活と密接に関連している。こうした財政に関する知識を深めることを通じて、自身の身近な問題から出発して社会の問題を考える視点を身に着けていく。

2.
授業の到達目標

 ① 財政学の基礎的な知識を身に着け、基本的な用語について説明することができる。
 ② 社会における財政の機能や役割について理解し、自分の言葉で説明することができる。
 ③ 国際比較の視点から日本の財政の特徴を指摘できる。
 ④ 財政にまつわる最近のトピックスや問題を理解し説明することができる。

3.
成績評価の方法および基準

 リアクションペーパー・小テスト 40% 
 期末試験 60%

4.
教科書・参考書

 毎回の授業では講義ノートや関連資料が配布される。
 教科書の指定はないが、授業内容に関連する文献として以下のものを挙げておく。
  神野直彦『財政学(改訂版)』有斐閣、2007年。
  片桐正俊(編著)『財政学 転換期の日本財政(第三版)』東洋経済新報社、2014年。
  井手英策『財政赤字の淵源』有斐閣、2012年。

5.
準備学修の内容

 ・授業中に配布する新聞記事や文章を事前に読んでくるよう指示する場合がある。
 ・講義ノートや関連資料を参考に授業の内容の復習をする。

6.
その他履修上の注意事項

 本講義を履修するものは木曜2限(後期)の『財政学II』も必ず履修すること。

7.
各回の授業内容
【第1回】
ガイダンス:授業の進め方について、「財政」とは何か?
【第2回】
予算編成:国の予算はどのように作られているのだろうか?
【第3回】
租税I 租税の歴史:租税制度はどのように変遷してきたのだろうか?
【第4回】
租税II 租税の理論:なぜ我々は税金を納めるのか?公平な税制とはどのような税制か?
【第5回】
公債:財政赤字は問題か?国の借金はどのように賄われているのか?
【第6回】
歳出:国の支出は伸び続けるのか?
【第7回】
地方財政:地方自治体はどのような役割を担っているのか?
【第8回】
社会保障I 日本の社会保険制度:年金制度や公的医療保険はどのように運営されているのか?
【第9回】
社会保障II 日本の最低生活保障制度:生活保護制度とは何か?
【第10回】
日本の財政:現在の日本の財政の特徴や問題とはどのようなものか?
【第11回】
諸外国の財政:歳出削減や減税は世界的潮流なのか?
【第12回】
財政をめぐる最近のトピックI:消費税の軽減税率導入がもたらすもの(仮)
【第13回】
財政をめぐる最近のトピックII:「ギリシャ危機」とは何か?(仮)
【第14回】
財政をめぐる最近のトピックIII:財政(と)民主主義(仮)
【第15回】
まとめ・試験
※各回の授業の内容は変更される場合がある。