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授業の概要(ねらい) |
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この科目は簿記原理Ⅰの継続です。商業簿記の原理・原則を展開し、企業の経営活動を貨幣価値の側面から理解できるようになることを目標とします。具体的には、(1)「簿記一巡の手続き」の理解、(2)期中における各種取引の基本的処理の修得、(3)決算修正処理(適正な期間損益計算と、経営成績および財政状態の表示に不可欠)の意味を理解し、財務諸表の完成に至る全体像を把握することを目的とした内容です。この科目は、会計学、財務諸表論、原価計算、管理会計、さらに経営学系統の理解のための基盤となる内容になります。
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2. |
授業の到達目標 |
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到達目標は、複式簿記機構に支えられた「簿記一巡の手続き(取引から財務諸表の作成に至る基礎的記帳技術)」を体得することによって、商企業の経済活動の基礎的理解ができるようになることです。また、文部科学省後援、全国経理教育協会の簿記能力検定試験3級の取得を目指します。本学が受験会場の予定ですが、会場校になれるかどうかは、あくまで受講生の意欲によります。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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簿記を習得するためには、実際に作業することが必要です。したがって、授業中の演習問題や小テストの達成状況、受講態度(30%)、定期試験の成績(70%)を目安として、総合的に判断します。また上記簿記検定試験4級に本学会場にて受験、合格した場合の結果は定期試験結果の加点要素として参照します。
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4. |
教科書・参考書 |
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テキスト:新田忠誓、他著『エッセンス簿記会計』(第12版)、森山書店 参 考 書:新田忠誓監『全経 簿記能力検定試験 公式テキスト 3級』 ネットスクール出版 新田忠誓監『全経 簿記能力検定試験 公式問題集 3級』 ネットスクール出版
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5. |
準備学修の内容 |
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簿記の習得のためには、実際に計算し記帳することが必要です。教科書には練習問題が付いていますが、これだけでは、ついていけないという人には、上記参考書の学習を勧めます。さらに授業中に配布するプリントを自分で解き、各回の学修事項を関連づけて理解するように努めてください。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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計算機、3色ペン、各回に配布済みのプリントを毎回持参して下さい。携帯電話やタブレット端末を計算機として使用しないで下さい。宿題等の回収は、その都度、指定した時間に行ないます。自分の都合で後から提出することなどは認めませんので、遅刻や欠席はしないで下さい。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
ガイダンス(授業の進め方、成績評価、簿記学修の心構えと効用、資格取得等の紹介) |
【第2回】 |
簿記原理Ⅰの復習、簿記の基本用語の確認 |
【第3回】 |
現金預金の取引と、債権(資産)・債務(負債)勘定 |
【第4回】 |
商品売買の取引(三分法による前期の学修の精緻化) |
【第5回】 |
売上原価の計算 |
【第6回】 |
商品有高帳の作成 |
【第7回】 |
仕入帳、売上帳その他の補助簿 |
【第8回】 |
掛取引、貸倒れの処理と貸倒引当金 |
【第9回】 |
手形取引 |
【第10回】 |
固定資産取引と減価償却 |
【第11回】 |
有価証券取引、手形以外の債権債務取引 |
【第12回】 |
決算整理のまとめ |
【第13回】 |
精算表(8欄)の作成 |
【第14回】 |
証憑と伝票制度 |
【第15回】 |
授業のまとめ |
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