Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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産業・企業研究 II 岡﨑 雅幸
選択  2単位
【経済】 16-1-1130-4416-10A

1. 授業の概要(ねらい)

 現代の企業は大企業に限らず、組織によって業務(仕事)を遂行している。組織は上手に運営しなければ、目的を達成できず、赤字や廃止となってしまう。本講義では、管理(マネジメント)を担当すると必ずどこかで遭う、業務遂行上の失敗、これらをどのように解決していくのかを学習する。企業活動の中で安全への取組みは不可欠かつ最重要課題である。特に鉄道は過去の事故・失敗から得られた教訓をもとに今日がある。安全を実現する取組みを学び、失敗を生かすにはどう考え、どう行動すべきかを学ぶ。

2.
授業の到達目標

 職業人として常に意識しておかなければならない安全に関する基本的な事項について説明できる。

3.
成績評価の方法および基準

 学期内レポート(30%)及び小テスト(20%)・期末試験(50%)で評価する。なお、出席状況が悪い場合は減点する。

4.
教科書・参考書

 テキストとして
  畑村陽太郎 著 『失敗を生かす仕事術』 講談社現代新書
 参考文献として
  倉田聡 著 『安全文化』 日本規格協会
  畑村陽太郎 著 『最新図解 失敗学』 ナツメ社
  川喜田二郎 著 『続・発想法』 中公新書

5.
準備学修の内容

 新聞等で自分の身の回りで発生した問題に興味を持ち、発見し、どのような取組をして解決したかを調べ、講義の理解に役立ててほしい。

6.
その他履修上の注意事項

 産業・企業研究ⅠとⅡを連続して履修が望ましい。時代は日進月歩、人も組織も変化に対応し、生き残るには好奇心を持って、問題を発見し、自ら解決して成長し続ける以外にない。工場で働いた自分が職場配属後、最初に習ったのが安全第一、ケガをしない、自分の身は自分で守ることでした。安全はすべての基礎です。人間死んだら終わりです。同じ失敗をしない、交通事故を起こさない、未然防止へチャレンジ、さあ安全な世界へ出発しましょう。

7.
各回の授業内容
【第1回】
ガイダンス、本講義の全体像
【第2回】
失敗するということ 失敗を生かすということ
【第3回】
まず失敗する、そこからすべてが始まる
【第4回】
失敗を生かす仕事術(1)自分でシナリオをつくる。仕事とは失敗からの定式化の繰り返し
【第5回】
失敗を生かす仕事術(2)知識を有効に使うには 図式化のすすめ
【第6回】
失敗を生かす仕事術(3)いろいろな立場でものを見る 街歩きから見えてくるもの
【第7回】
失敗を生かす仕事術(4) 失敗の仕方 いつもまずくなったときのことを想定して行動する
【第8回】
失敗を生かす組織経営(1) 失敗を認める組織づくり 何故日本の会社はうまくいかないのか?
【第9回】
失敗を生かす組織経営(2) 失敗はトップダウンで、創造はボトムアップで
【第10回】
失敗を生かす組織経営(3) マニュアル化の問題 必要だが形骸化への第一歩になる
【第11回】
失敗を生かす組織経営(4) 失敗を隠す、失敗を見せる 悪魔のささやき
【第12回】
失敗を見る文化  正しい批判が文化を育てる良い失敗、悪い失敗
【第13回】
ヒューマンエラー 安全文化(1)普遍要素  体の働き 慣れ・疲労・眠気
【第14回】
ヒューマンエラー 安全文化(2)劣化  心の働き リスクテイキング・異常時の心理
【第15回】
まとめ レポート提出
※授業の計画はあくまでも当初の予定であり、講師の都合・授業進捗によっては変更されることがある。