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授業の概要(ねらい) |
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環境法は、様々な環境問題を法によって解決することを目的にしています。皆さんがどこで暮らしても、またどのような仕事に就いても、必ず環境法が現れてくるでしょう。その意味で環境法はまさに「実学」の法律です。 講義では、常にケースをもとにして、環境法の生きた姿を学んでもらいます。また環境法は、「実学」の法律ですから、講義では、私が弁護士の立場でこれまでさまざまな環境問題に取り組んできた経験についてもお話します。昨年好評だった「環境法○×クイズ」や「ジブリと環境法」の話もします。環境についてのゲスト・スピーカーを呼んで、現場の話を聞く機会も作ります。昨年度の春学期には、石垣島で環境保護活動をしているマンゴー農家の方、宮崎県で有機農業をしている農家の方を呼んで話を聞きました。 環境法Ⅰでは、さまざまな環境問題について、環境法がどのように関わっているのかを、基本的なことから考えていきます。環境法Ⅰだけを受講しても、環境法のポイントが理解できるようにします。
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2. |
授業の到達目標 |
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さまざまな場面で現れる環境問題について、環境法の知識と理解によって、解決のヒントを得ること。そして豊かな環境とともに人間性があふれる心豊かな生活を送ること。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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試験は講義内容(レジュメ)から出題します。すべて持ち込み可とします。成績は、試験(70%)と、出席状況・受講状況(30%)で評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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決まったテキストは使いません。毎回、レジュメと資料をもとにして講義します。 参考文献としては、交告尚史ほか『環境法入門』(第3版)、畠山武道『考えながら学ぶ環境法』、北村喜宣『プレップ環境法』をお勧めします。
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5. |
準備学修の内容 |
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講義ではできるだけ発言してもらうことにしますので、事前にレジュメと資料をよく読んで、予習をしっかりしておいてください。授業内外の質問大歓迎です。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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どんな生活をしても、どんな仕事に就いても、「環境法的視点」を忘れないようにしてください。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
オリエンテーション―身の回りにあるさまざまな環境法 |
【第2回】 |
野生生物をどう守るか―生物多様性基本法など |
【第3回】 |
森や自然をどう守るか―自然公園法と自然環境保全法など |
【第4回】 |
美しい景観をどう守るか―景観法など |
【第5回】 |
騒音・振動・地盤沈下・悪臭をどう防ぐか―騒音規制法など |
【第6回】 |
空気を汚さないために―大気汚染防止法など |
【第7回】 |
土を汚さないために―土壌汚染防止法など |
【第8回】 |
水を汚さないために―水質汚濁防止法など |
【第9回】 |
海を守るために―海洋汚染規制法など |
【第10回】 |
化学物質・有害物質から環境をどう守るか―化審法など |
【第11回】 |
ごみはどこへいくのか―廃棄物処理法など |
【第12回】 |
ペットボトルとリサイクル―循環基本法など |
【第13回】 |
環境を守るための訴訟―環境訴訟の仕組み |
【第14回】 |
地球温暖化をめぐって―気候変動枠組み条約など |
【第15回】 |
まとめと授業内試験 |
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