1. |
授業の概要(ねらい) |
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現代的な教育の方法や技術について扱います。 具体的には教材論と教材作成理論の習得および実践です。「ある人が何かを教えようと考えたとき、そのためにはどのような材料を用意し、どのように使えば良いか」を知る授業と考えて下さい。さらに簡単に言えば「分かる授業」のための工夫の方法と、それを授業案という形で具体化する方法を知る授業とも言えます。 何かを教えようとする人=君達が、学校や学校外で使える方法論をめざし、「何かを教える」方法をどのように計画し、材料をどのように準備し、成功したかどうかをどのように確かめることができるかを、実践を通して体験的に学びます。 また、授業分析のための基礎理論とその手法について紹介し、実際に分析をする演習を実施する予定です。
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2. |
授業の到達目標 |
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1.授業設計のシステム的アプローチ=教育工学的アプローチ (教えるための準備と自己評価の手順)を、選択した領域での教材作成に適用できるようにする 2.教材観を養い、「良い教材」「悪い教材」を判別する力を養う
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業の中で、各人の免許教科について授業案を作成してもらいます。その内容を評価します。なお、同じ教科(免許種)で共同作業をする場面もありますので、グループ分けに参加できなかった場合は失格となります。 また、出席は得点としません。授業に出席をするのは当たり前のことだからで、5回以上欠席した場合には、自動的に不合格とします。
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4. |
教科書・参考書 |
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特にありません。毎回の授業でレジュメを配布しますので、それを用います。
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5. |
準備学修の内容 |
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教育方法を学ぶためには、教育学・心理学などの学問的成果について基本的な知識を持っていなければなりません。例えば、学習心理・学習指導・学習評価などについて、既習事項は、あなたの中でどの程度定着しているでしょうか? また、教材を作成するためには、そのこと(教える内容)について十分な知識が必要です。自分の中で不十分だと思われる点があれば、各自が知識や理解を補強しておくことが必要です。 また、後半は実際に教材作成を行いますので、授業外での個別作業が多くなります。これを着実にやりきる必要が有ります。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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教育方法の授業は、指導案作成の基礎となる理論と方法を学ぶものです。最初のうちは自分が何をやっているのか分からず混乱するかもしれませんが、じっくり取り組めば必ず成果が上がります。学ぶ事柄が、現実の授業の中でどのように適用・応用できるのか考えながら学ぶ姿勢が求められます。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 |
オリエンテーション 本授業の獲得目標と予定、評価、連絡方法等について |
【第2回】 |
教材をイメージする・キャロルの時間モデルと完全習得学習 |
【第3回】 |
システム的な教材設計・開発の手順(5要素) |
【第4回】 |
学習目標の明確化のためのポイント(目標行動・評価条件・合格基準) |
【第5回】 |
テストを作成する・学習目標の性質に適したテストの形態とは |
【第6回】 |
課題分析図の作成と学習目標1 |
【第7回】 |
課題分析図の作成と学習目標2 |
【第8回】 |
ケラーのARCSモデルと授業への適用 |
【第9回】 |
ガニエの9教授事象と教材の構成・指導方略の作成1 |
【第10回】 |
ガニエの9教授事象と教材の構成・指導方略の作成2 |
【第11回】 |
授業案の概念と作成(ガニエとケラーの理論を用いて) |
【第12回】 |
形成的評価と教材改善の方略 |
【第13回】 |
授業案の書き方と授業の実際1 |
【第14回】 |
他人の授業案をチェックする、評価する視点 |
【第15回】 |
まとめと授業案の提出・テスト |
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