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授業の概要(ねらい) |
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この授業では、eラーニングコンテンツ(人に物事を伝えるコンテンツ)の制作体験をとおして、様々な分野で応用できるデザインする力や人にものを伝える力の育成を図ります。その際、インストラクショナル・デザイン(日本語でいうと「教授設計学」)という方法論の基礎を学びます。 みなさん、「eラーニング」って知ってますか?「インストラクショナル・デザイン」はどうでしょうか? この言葉を聞いて、漠然とでもよいので少しでも興味を持った方は、是非受講してみてください。
これからの時代、この「eラーニング」や「インストラクショナル・デザイン」は、重要なキーワードになってきます!! たとえば今、学校教育、企業内教育を問わず多くのところでeラーニングが導入されていますが、有効かつ効果的に活用できている例は非常に少ないのが現実です。 しかしながら、eラーニングを方法の一つと捉え効果的に活用することによって、通常の対面授業以上の効果を上げることも期待できるものなのです。
単に「技術的に凝ったeラーニングコンテンツの制作」を行うわけではありませんので、情報リテラシーをきちんと受講した方か、少しでも情報技術を理解している方、同程度のスキルを持っていれば、受講に際して、心配はありません。
なお、本授業を受講される方は、できるだけ、I・II とも履修してください。 なぜなら、前期(I)は、皆さんに「eラーニング」コンテンツの制作を体験してもらい(制作することが目的)、後期(II)に、インストラクショナル・デザインの考え方を踏まえて、「良い」eラーニングコンテンツの制作を行いたい(これが後期の目的)と考えているからです。(「良い」ってなにかも考えていきます。)
教育分野に、ICTを効果的に教育に活用することに、情報技術の分野に、興味がある方には、特に役立つでしょう。
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授業の到達目標 |
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・学生は、eラーニングという教育方法について説明することができます。 ・学生は、eラーニングコンテンツを制作する楽しさを伝えることができます。 ・学生は「インストラクショナル・デザイン」の定義について説明できます。 ・学生は、「人に物事を伝える難しさ」を説明できます。 ・学生は、eラーニングコンテンツが「人に物事を伝える難しさ」の解決の一つになることを説明できます。 ・学生は、eラーニングコンテンツに関係する著作権法について説明できます。
※本授業を受講される方は、できるだけ、I・II とも履修してください。 (理由は、「1.授業の内容」を参照のこと)
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成績評価の方法および基準 |
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定期試験は行いません。課題、最終成果物を総合的に評価します。 【出席】直接的な最終評価には影響しませんが、無断での欠席が4回を超えた場合は評価対象外とします。 【課題】50% (2回 +α を予定しています) 【最終成果物】50% (制作物一式と最終報告書、発表資料、他者制作物評価結果など)
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教科書・参考書 |
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【テキスト(教科書)】 特に定めませんが、参考書としてあげる書籍は持っていて損はありません。
【参考書】 ・鈴木克明:『教材設計マニュアル』、北大路書房(2002) ・J.M.ケラー著、鈴木克明監訳:『学習意欲をデザインする―ARCSモデルによるインストラクショナルデザイン』、北大路書房(2010) ・R.Mガニエ・W.Wウェイジャー・K.C.ゴラス・J.M.ケラー著、鈴木克明・岩崎信監訳:『インストラクショナルデザインの原理』、北大路書房(2007) 他は、随時授業中にお知らせします。
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準備学修の内容 |
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授業時間では制作演習を多く行うため、授業時間外に、課題への取り組みや、制作演習に関係する準備、作業が発生します。
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その他履修上の注意事項 |
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基本的なパソコンの操作ができること、「授業の概要・目的」に興味があることが受講の前提条件です。 また、自分で考え、手を動かす演習を多く行う授業です。 最後まであきらめずに新しいことに自ら挑戦できる自信も必要です。
受講人数によって、コンテンツ制作をグループで行うか個人で行うかを決めます。
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各回の授業内容 |
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【第1回】 |
オリエンテーション 自己紹介と具体的な授業の進め方と計画、評価方法などについて説明します。 |
【第2回】 |
eラーニングとは eラーニングの定義など、eラーニングの全体像について取り上げます。 [課題] 身近なeラーニングを探してみよう |
【第3回】 |
課題発表、インストラクショナル・デザインの基本の基本 eラーニングを生きたものにするための手法である インストラクショナル・デザインについて基本的な事項を説明します。 |
【第4回】 |
制作コンテンツのテーマ決め、教材企画書の作成 前期に制作するeラーニングコンテンツのテーマを決めます。 前期は、「体験」がポイントです。 |
【第5回】 |
著作権 eラーニングコンテンツを制作する上で欠かせない著作権について説明します。 |
【第6回】 |
教材企画書の発表、使用するシステムの説明 第7回以降で、使用するシステムや機材について説明します。 [課題] 教材企画書を完成しよう |
【第7回】 |
制作演習1 今後の工程策定、素材作成 |
【第8回】 |
制作演習2 素材作成、撮影・編集、コンテンツ化 など |
【第9回】 |
制作演習3 素材作成、撮影・編集、コンテンツ化 など |
【第10回】 |
制作演習4 素材作成、撮影・編集、コンテンツ化 など |
【第11回】 |
制作演習5 素材作成、撮影・編集、コンテンツ化 など |
【第12回】 |
最終チェック、発表会準備 |
【第13回】 |
発表会、講評 |
【第14回】 |
振り返り、報告書作成 |
【第15回】 |
まとめ |
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