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授業目標 |
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「外国語を知らぬ者は、自国語についても知らない」――これはドイツの文豪ゲーテの言葉です。外国語を学ぶことによって、自分が普段使っている言語体系から抜け出して、〈外〉から自国語を眺めてみると、自分たちの言葉についても、もっと深く知ることができるようになる、という意味です。 このクラスは、ドイツ語入門のクラスです。一緒に、ドイツ語文法の基礎を学びながら、ドイツ語コミュニケーションの土台作りを目指しましょう。具体的には、挨拶や自己紹介、買い物などのやさしい日常会話ができるようになることを目標とします。あわせて、ドイツという国の「歴史」や「文化」も学びます。「言語」を学ぶということは、その国に住む人たちの「考え方」や「モノの見え方」を知るということでもあります。この授業の目的の一つは、ドイツ語の基本的な文法の学習を通じて、言葉に反映されるドイツ人の世界の見え方や発想の仕方(ドイツ的思考)に少しでも触れてもらうことにあります。そこから、各自の新しい「モノの見方」を獲得するきっかけをつかんでもらえれば嬉しく思います。
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授業概要 |
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指定テキストに即して進めます。ただし、テキストに書いていない重要事項を授業中にたくさん指摘するので、授業には欠かさず出席することが望ましいです。外国語の学習には何よりも「語感」を養うことが大切です。方針として「暗記」を重視しません。それよりもまず「語感」を養ってもらい、ドイツ語の「文法」に慣れてもらうことを優先します。基本会話の練習では、適宜、学生同士で役割練習を行います。結果的に暗記できるほどにドイツ語になじんでもらえれば、申しぶんありません。適宜、宿題や小テストを実施し、理解度を確認します。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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テキスト付録のCDを活用して、自宅でも発音や聞き取り練習をするようにしてください。次のステップに進むには、すでに学習した事柄を繰り返し練習し、着実に定着させておくことがとても大事です。
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授業計画 |
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【第1回】導入…授業の進め方・ドイツ語とドイツ語圏の国々・アルファベート 【第2回】つづりと発音・挨拶・曜日と月・数詞 【第3回】Lektion 1「ミュンヘンで自己紹介」…人称代名詞と動詞の現在人称変化 【第4回】Lektion 1(続き)…sein, haben・語順(定動詞の位置)・ja, nein 【第5回】Lektion 2「ザルツブルクの美術館で」…名詞の「性」と冠詞・名詞の格・定冠詞と名詞の格変化・不定冠詞と名詞の格変化 【第6回】Lektion 2(続き)“身のまわりのものの名称”…格の用法・名詞の複数形・人称代名詞の使い方 【第7回】Lektion 3「ヴィーン市街で」(観光案内所の会話)…不規則動詞の現在人称変化・命令形 【第8回】Lektion 3 (続き)“勧誘の表現”…非人称のes・時刻の表現・並列の接続詞 【第9回】Lektion 4「ハンブルクで買い物」…定冠詞類・不定冠詞類 【第10回】Lektion 4(続き)“買い物の仕方”…人称代名詞の3格と4格・3格と4格の語順 【第11回】Lektion 5「バーゼルで」“場所・行き方の尋ね方”…前置詞の格支配・前置詞と定冠詞の融合形 【第12回】Lektion 5(続き)…疑問代名詞werとwasの格変化 【第13回】プリントを使った学習 【第14回】前期に学習した事項の復習 【第15回】テスト・まとめ
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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学期末試験: 40%、確認テスト: 30%、平常点(積極的な発言、取り組む姿勢、授業への貢献度): 20%、宿題:10%
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使用テキスト及び使用教材 |
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『BUMERANG Re(ブーメラン・エルエー)』(小野寿美子 ほか、朝日出版社、2015)2,500円 ※辞書については、初回に、入門者が使いやすいような辞書をいくつか推薦しますので、新規の購入を考えている学生は、それを聞いた上で購入するのがよいと思います。電子辞書やネット上のドイツ語学習サイトについても紹介します。
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7. |
その他 |
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この授業は、「ドイツ語2」とあわせて一年間かけてドイツ語の基礎がひととおり習得できるように構成されています。したがって、引き続き、後期開講科目「ドイツ語2」を受講することが望ましいです。
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