Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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科学技術の歴史1(History of Science and Technology1) 小松 真理子
3年 生物系科学史前期 総合基礎科目選択 2単位
【総合・前】 16-1-0120-2518

1.
授業目標

本科目木曜日5時限目は、生物系科学史の講義とします。本年度の前期は、生命系科学史または生命諸科学の歴史というテーマで、講義していきます。一般科学史のなかで、生物学史、あるいは医学史はどのような特質をもっているかをとらえていただきたいです。

2.
授業概要

一般科学史上で「科学革命」とは17世紀頃ヨーロッパで起こったとされる近代科学の出現という事態だが、近代生物学はどうなのだろうか。生物学の成立とはどのような事態でいつ起こったのか、近代生物学とは何か、医学・医術は昔から在るが近代医学とは何か、そのような近代生物学/近代医学以前の中世ルネサンスには、生物系の諸学はどのようなあり方をしていたのか、や、現代の各分野、人類学・優生学・生態学・性科学の歴史なども見ていきます。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

前回のレジュメを読んで復習しておくこと。

4.
授業計画

1.序; 生命科学・医学の歴史を知ることの意味。科学史の概略―科学革命と生物学の革命。
2.近代生物学の思想的・社会的成立条件――生物学(biology)の成立
3.近代生物学・医学と科学革命――生物学の革命はあったのか
4.近代医学・生命思想史の一断面――機械論・生気論・有機体論
5.生命科学と社会科学の交差――19世紀の一断面
6.中世ルネサンスの医学と自然誌 (1)
7.中世ルネサンスの医学と自然誌 (2)
8.人種分類の系譜学――人類学と「人種」の概念」
9.優生学の歴史
10.生態学と環境思想の歴史
11.生物学と性科学
12.生物学とフェミニズム科学論
13.概念史から見た生命科学
14.生物学史中の図譜とまとめ
15.テスト、解説

5.
成績評価の方法、基準

テスト(知識問題・論述式混合)の成績によって評価します。

6.
使用テキスト及び使用教材

各回のまとめのレジュメを配布します。
参考書は、廣野喜幸・市野川容孝・林真理編『生命科学の近現代史』勁草書房、2009(2002)、3400円。

7.
その他

総合基礎科目です。
木曜日2時限の科学技術の歴史1とは、内容が異なるので注意してください。