Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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材料力学3(Strength of Materials 3) 磯貝 毅
3年 前期 専門科目選択 2単位
【機械・前】 16-1-0203-2327

1.
授業目標

この授業のねらいは、2年生で学習した「材料力学1」、「材料力学2」の内容を基盤にして、弾塑性力学の基礎を理解することです。

2.
授業概要

以下の内容を学習します。
(1) 一般化された応力とひずみとその取り扱い
(2) 有限要素法の概要、破壊力学の基礎 
(3) 材料の塑性変形の物理的意味とその力学的取り扱い法
(4) 引張・圧縮、曲げ、などの簡単な弾塑性問題 
(5) 降伏条件、塑性変形理論の基礎 など

3.
準備学習(授業時間外の学習)

・受講者は2年次の「材料力学1」、「材料力学2」で学習した内容を良く復習しておいてください。これらの科目、または同等の科目を履修していない場合は、独学により材料力学の基礎を学習する必要があります。初歩的なテキストを購入した上で、本科目の学習と並行して自習を進めてください。
・事前にテキストの当該範囲を読んでくると良いでしょう。
・授業中に解説した問題を再度解答し、類題が解答できるように練習をして下さい。

4.
授業計画

【第1回】 弾塑性力学とは    : 弾性と塑性、弾性力学と塑性力学、塑性力学の応用分野
【第2回】 引張試験と弾塑性力学 : 真応力と真ひずみ、応力-ひずみ曲線、ひずみ硬化則
【第3回】 応力とひずみ(その1): 応力テンソル、コーシーの関係、応力の座標変換
【第4回】 応力とひずみ(その2): 主応力、応力の不変量、ひずみテンソル
【第5回】 有限要素法(その1) : 有限要素法とは、要素と節点、剛性方程式、境界条件
【第6回】 有限要素法(その2) : 応力・ひずみ解析、実際の有限要素解析
【第7回】 破壊力学入門     : 切欠きとき裂、応力拡大係数、線形破壊力学、破壊靭性
【第8回】 塑性変形と塑性力学  : 塑性変形の物理的意味、塑性変形の力学的取り扱い
【第9回】 引張・圧縮における弾塑性問題 :負荷・除荷と再負荷、残留応力、バウシンガー効果
【第10回】 簡単な弾塑性問題(その1): 弾塑性はりの曲げ、スプリングバック
【第11回】 簡単な弾塑性問題(その2): 弾塑性丸棒のねじり
【第12回】 降伏条件(その1): 偏差応力、ミーゼスの降伏条件、トレスカの降伏条件
【第13回】 降伏条件(その2): 降伏曲面、相当応力、実験結果との比較
【第14回】 弾塑性構成式 : 弾塑性応力ひずみ関係式、ひずみ増分理論、全ひずみ理論、加工硬化の表現
【第15回】 全体のまとめと期末試験

5.
成績評価の方法、基準

期末試験の結果(60%)、提出レポートの成績(20%)、及び授業中の小テストの結果(20%)により評価します。再試験は行いません。

6.
使用テキスト及び使用教材

教科書 : 吉田総仁著 「弾塑性力学の基礎」 共立出版 (1997)

7.
その他

授業中に問題演習を行いますので、関数電卓を必ず持参して下さい。事前に電卓を使って指数・対数・三角関数の値を求める方法を自習しておいて下さい。電卓は試験の際にも必要となります。