Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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線形代数(Linear Algebra) 渡辺 隆治
1年 後期 専門基礎科目必修 2単位
【航空・後】 16-1-0241-2015

1.
授業目標

 理学・工学で用いられる数学の基礎である線形代数を理解するとともに、演習を通して計算能力を身に付けて、専門科目の教科書などを独習する力を高めることを目標とします。行列の演算、行列を用いた1次変換の取扱い、行列式の計算、行列式の余因子による展開、逆行列の計算、クラメルの方法、掃き出し法、逆行列により連立1次方程式を解くこと、行列の固有値を求め対角化することができる力を身に付けることを目標とします。

2.
授業概要

 行列、行列式を中心とした線形代数の基礎について学習するコースで、行列、1次変換、逆行列、行列式、逆行列と連立1次方程式、行列の対角化と固有値、ベクトルの1次独立性から構成されます。
 授業の約7割を講義に、約3割を演習に充てます。宿題として出した演習問題については、その解答を板書により発表してもらいます。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

 宿題として出した演習問題の解答を作成して、授業に臨んで下さい。

4.
授業計画

【第1回】行列                :行列の定義
【第2回】行列                :行列の演算
【第3回】1次変換             :1次変換の定義
【第4回】1次変換             :1次変換の積
【第5回】逆行列              :連立1次方程式、逆行列
【第6回】逆行列              :1次変換の逆変換
【第7回】行列式              :行列式の定義、行列式の性質
【第8回】行列式              :行列式の展開、行列の積の行列式
【第9回】逆行列と連立1次方程式   :n次の正方行列の逆行列
【第10回】逆行列と連立1次方程式  :クラメルの方法、掃き出し法
【第11回】行列の対角化と固有値   :連立1次同次方程式
【第12回】行列の対角化と固有値   :固有値と対角化
【第13回】行列の対角化と固有値   :対称行列、直交行列
【第14回】ベクトルの1次独立性    :1次独立と1次従属、外積
【第15回】総括、科目修得試験

5.
成績評価の方法、基準

  科目修得試験を8割、演習問題の解答の板書発表を2割の割合で考慮して評価します。再試験では、筆記試験を5割、レポートを5割の割合で考慮して評価します。いずれも、全体の6割以上の得点を合格とします。
 宿題として出した演習問題を自力で解く力を身につけることが科目修得の基準です。

6.
使用テキスト及び使用教材

 教科書 : 田代嘉宏 『工科の数学 線形代数』(森北出版)
 参考書 : 戸田盛和、浅野功義 『理工系の数学入門コース 行列と1次変換』 (岩波書店)
 演習問題: LMSに掲載されているものを各自印刷して持参して下さい。

7.
その他

 科目修得試験および再試験では、参考資料等の持ち込みを禁止します。宿題として出した演習問題を中心に出題しますので、それらの復習を十分にして試験に臨んで下さい。
 再試験のレポート課題は、演習問題の計算過程を詳しく記述した解答です。