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授業目標 |
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情報システムの開発プロセスと、情報システムのモデリングをどのように行うかを理解し、モデリングの成果をまとめること、モデルに対応したプログラムを作成することができるようになることを目標とします。 そのために、モデリングの成果を記述するためのモデリング言語を理解し、その言語を使ってモデリングの成果を表現できるようにすると共に、モデリング言語で表現されたデータモデルに対応するプログラムを記述できるようにします。また、それらのプロセスで必要になるコミュニケーション力を習得します。
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2. |
授業概要 |
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この授業では、モデリング言語としてUML(Unified Modeling Language)、データベースとしてMySQL、プログラミング言語としてJavaを使用して学習します。最初に,情報システムの開発プロセス、データベースを操作するプログラミングの基礎、UMLの13種類のダイアグラムのうち初期段階のモデリングで主に使用される3つのダイアグラム(ユースケース図、クラス図、シーケンス図)を学習します。ここでは例題演習を通して基礎知識を習得します。次に、仮想的に発注された情報システムについてUMLを用いたモデリング実習を行います。モデリング実習はチームを組んで実施します。モデリングの成果をチーム毎にプレゼンテーション発表し、相互に評価し合い、相互評価で受けたコメントをもとに、モデルを改善してレポートにまとめます。最後に,モデル化した情報システムの一部をJava言語によって作成するシステム作成実習を行い、それらの成果をレポートにまとめます。モデリング実習とシステム作成実習はチームを組んで実施しますので、チームに迷惑を掛けないように一生懸命取り組みましょう。チーム内でのディスカッション、プレゼンテーション発表を通して、エンジニアとしてのコミュニケーション力を付けることを意識して活動して下さい。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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授業のハンドアウトは1週間前に配布します。また、毎回の教材はLMSに掲載し、1週間前にアクセスできるようにしますので、しっかり予習をして授業に臨んでください。
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授業計画 |
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第1回 イントロダクション・情報システム開発プロセス・コマンドプロンプト 情報システムの開発プロセスとオブジェクト指向の考え方を復習し、コマンドプロンプトについて学びます。 第2回 データベースの基礎 SQLデータベースの基礎について学びます。 第3回 データベースを操作するJavaプログラム(1) JavaプログラムからSQLデータベースにアクセスする方法を学びます。 第4回 データベースを操作するJavaプログラム(2) MVCについて学び、Java言語でSQLデータベースを操作するGUIのアプリケーションを作成します。 第5回 情報システム開発プロセスとUML(1) UMLの概要と、ユースケース図について学びます。 第6回 情報システム開発プロセスとUML(2) UMLの中のクラス図について学び、クラス図とJava言語によるプログラム記述の対応関係を学びます。 第7回 情報システム開発プロセスとUML(3) UMLの中のクラス図についての理解を深めると共に、シーケンス図について学びます。 第8回 基礎知識確認試験とモデリング実習(1) UMLとデータベースについての基礎知識確認試験を行います。この試験は合格するまで何度も受験します。また、仮想的な情報システムのテーマが与えられ、チームによる情報システムのモデリング実習を開始します。 第9回 モデリング実習(2) 前回に引き続きモデリングを行い、その成果をUMLで記述します。また、チーム毎に中間発表します。 第10回 モデリング実習(3) モデリングを完成させ、成果発表のための準備をします。 第11回 成果発表と相互評価 モデリングの成果をチーム毎に発表します。発表内容について学生間で相互に評価してコメントし合います。また、成果発表で得られたコメントをもとにモデルを検討し、改善したモデルを作成します。 第12回 モデリング試験とレポート作成 モデリング問題を解く試験を行います。また、前回までのモデリングの成果をレポートにまとめます。レポートは学生間で相互に評価し合います。 第13回 Javaによるシステム作成実習(1) 仮想的な情報システムのテーマが与えられ、情報システムの作成実習を開始します。情報システムのモデルに基づいてデータベースを設計し、情報システムの一部をJava言語によって作成します。 第14回 Javaによるシステム作成実習(2) 前回に引き続き、情報システムの作成実習を行い、機能を追加します。チームによる作成実習を開始します。 第15回 Javaによるシステム作成実習(3) 前回に引き続き、情報システムの作成実習を行い、機能を追加します。また、開発したシステムについて、レポートにまとめて提出します。
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成績評価の方法、基準 |
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毎回の授業で、課題が出題されます。「これら全ての課題を受理されること」と「基礎知識確認試験で60点以上を獲得すること」の2つの条件を満たせば合格とします。 合格基準を満たした学生について、基礎知識確認試験の得点(60%)、課題の評価結果(30%)およびモデリング試験の得点(10%)から成績を付けます。
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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教材は、LMSに掲載します。また、要点については印刷物(ハンドアウト)でも配布します。 UML記述ツール astah*、Javaプログラム開発環境Eclipse、MySQL、及びオフィスツールを使用します。USBメモリに開発環境を入れて使いますので、第2回までに1GB以上のものを準備してください。準備できない場合は貸し出しますので、第1回の授業のときに教員へ申し出てください。
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7. |
その他 |
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選択必修の実習授業ですから、欠席、遅刻は認められません。病気や事故などやむを得ない理由で欠席になった場合は、理由の説明になる書類(診断書や事故証明等)を持参し、担当教員の指示を受けて下さい。
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