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授業目標 |
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現代は「組織社会」であると言われます。受講生の皆さんは卒業後その多くが営利組織(企業)や非営利組織(公務員など)に就職して組織人としての生活を送ることになります。経営学はその名称から経営者のための学問であると思われがちですが、それは組織や管理の見方や考え方を身につける学問です。したがってそれは新入社員・職員にとっても必要となります。 経験知は実践の中で身につきますが、理論知は大学でその学び方を身につけなければなりません。大学の授業は時として抽象的であるという印象を持たれますが、この授業で身に付けた知識が、長い社会人生活の中で折に触れて思いだされ、その生活の指針となることを希望するとともに、そのような授業を心がけるつもりです。
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2. |
授業概要 |
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1903年に経営学成立の指標となる『工場管理』が、アメリカの機械技術者テイラーによって書かれ、同年フォード自動車が創業されました。経営学と大企業は理論と実践の相互作用のうちにともに発展を遂げてきました。企業行動の展開の中で解決を迫られた諸問題、すなわち生産、労務、財務、購買、販売それぞれに管理問題が生じ、それを統合する経営管理の問題が生まれました。経営学ないし経営学概論はそのような企業の場に生ずる諸問題を取り扱います。 それに加えて企業の社会における影響力の増大とともに経営学は、企業倫理、企業統治(企業を支配しているのは誰か)、企業と環境など企業と社会の問題をも取り扱わなければならなくなりました。そして上に述べたように、企業を対象としていた経営学は、今あらゆる組織を対象とするようになりました。これらは授業計画には明示してありませんが、適宜トピックスとして取り上げます。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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指定したテキストの講義該当箇所を事前によく読んでください。 新聞の経済面、テレビの企業の特集番組に関心を持ってください。 身の回りにどのような企業の商品やサービスがあるか日常的に観察しましょう。
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授業計画 |
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(第 1 回) はじめに:経営学の原理 (第 2 回) 経営学の歴史(1):その成立 (第 3 回)経営学の歴史(2):その展開 (第 4 回)経営学の諸概念(1):企業・経営を中心に (第 5 回)経営学の諸概念(2):管理・組織を中心に (第 6 回)企業形態:株式会社を中心に (第 7 回)企業統治:所有と経営 (第 8 回)集権組織の諸形態(1):直系組織 (第 9 回)集権組織の諸形態(2):職能組織 (第10回)集権組織の諸形態(3):ライン・スタッフ組織 (第11回)分権組織の諸形態(1):事業部制組織 (第12回)分権組織の諸形態(2):カンパニー制組織・持ち株会社 (第13回)経営の国際化(1):経営の日米比較 (第14回)経営の国際化(2):経営の日仏比較 (第15回)むすびにかえて
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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期末試験と授業中の小テストで評価します。
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使用テキスト及び使用教材 |
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芦澤成光・日高定昭編著『現代経営管理論の基礎』、学文社、2007年
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7. |
その他 |
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