Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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財政学Ⅰ(Public financeⅠ) 島村 玲雄
2年 前期 専門 地方自治・行政選択 2単位
【地域・前】 16-1-0813-4180

1.
授業目標

今日の日本財政は莫大な財政赤字を抱えるなど、大きな問題を抱えています。財政再建、増税、歳出削減など、毎日のように財政問題に関わるニュースが報道されています。しかし、「財政」とは一体何であり、どのような役割を担っているのでしょうか。我々が収める税金はどのように使っているのでしょうか。それはどのようにして決められているのでしょうか。財政赤字は何が問題なのでしょうか。中央政府の財政と、地方公共団体の財政とはどのような違いがあるのでしょうか。本講義は以上のような、財政に関する基本的な事項を学ぶと同時に、今日の財政問題についても理解を深めることを目標としています。

2.
授業概要

この授業の前期は、中央財政に関する基本的な事項を学びますが、今年度は社会保障論を重点的に取り上げたいと思います。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

予習:授業計画を参照し,参考文献の該当箇所を読み,わからない用語については調べておくことが望ましいです。
復習:授業で扱った内容に関して,参考文献や新聞や政府文書で調べ,説明できるようにしておくことが望ましいです。

4.
授業計画

第 1 回 イントロダクション:日本財政の概観
第 2 回 「財政」とは何なのか
第 3 回 財政の歴史と経済(1)近代財政の成立
第 4 回 財政の歴史と経済(2)福祉国家
第 5 回 財政の歴史と経済(3)財政と市場
第 6 回 予算論(1)歳入
第 7 回 予算論(2)歳出
第 8 回 社会保障論(1)年金
第 9 回 社会保障論(2)医療・介護
第10回 社会保障論(3)生活保護
第11回 社会保障論(4)社会福祉と子育て
第12回 財政赤字と公債(1)公債とは何か?
第13回 財政赤字と公債(2)財政赤字は問題か?
第14回 現代財政の課題
第15回 定期試験、まとめ

5.
成績評価の方法、基準

授業内小テスト(30%)、期末テスト(70%)

6.
使用テキスト及び使用教材

テキストは指定しませんが、以下のものを参考文献として挙げておきます
池上岳彦編(2015)『現代財政を学ぶ』有斐閣
諸富徹(2015)『財政と現代の経済社会』放送大学出版会
神野直彦(2007)『財政学 改訂版』有斐閣

講義では毎回資料を配布する予定です。資料には参考文献を明記するので、詳しく勉強したい方はそちらも参照してください。

7.
その他

「財政学Ⅰ」では税の問題を詳しくは取り扱わない予定です。税の問題に興味のある方は「租税論Ⅰ」を同時に履修されると良いでしょう。「財政学Ⅱ」では税の基礎的な問題について扱う予定です。