Web Syllabus(講義概要)

平成28年度

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情報科教育法1(Instructional Design of Information Study 1) 渡辺 博芳
3年 前期 教職科目 2単位
【資格・前】 16-1-0882-2046

1.
授業目標

初等中等教育の中での「情報教育」の位置づけと教育内容を理解し、教科「情報」の授業設計の考え方を会得することを目標とします。同時に、教員として必要な表現力、コミュニケーション力の基礎を養います。
 この授業を履修すると、以下のことができるようになるはずです。また、そうなるように学習することを望みます。
 ・情報教育とはなにか。なぜ情報教育が行われるのか、適切に説明できる。
 ・初等中等教育を通しての情報教育の目標と理念を適切に説明できる。
 ・高等学校普通教科「情報」の学習内容とその取り扱いの概要が把握できる。
 ・情報の教具としてのソフトウェア、メディア教材の開発と扱いができる。
 ・授業設計(Instructional Design)の重要性と方法を理解し、高等学校普通教科「情報」の一部について、自分なりの授業設計を試みることができる。

2.
授業概要

この授業では、高等学校の普通教科「情報」および専門教科「情報」の教育目標と内容を理解し、情報教育の教科教育法を学び、教員として教壇に立てるまでの力を養います。
 平成21年に、平成25年度から学年進行で実施される新学習指導要領が示されました。この学習指導要領を中心に、以前の学習指導要領の内容も参照しながら学習します。その上で、情報科に特徴的な内容を取り上げ、その取り扱いや指導法を考え、教科「情報」の教育のための基礎的な知識を身に付けます。ここでは、講義の受講に加えて、自ら資料を読み解き、調査することで理解した内容を説明することで学びます。人に教えることによってこそ、理解を確実なものとできるからです。後半では、高等学校普通教科「情報」の中から1科目を選択し、年間指導計画、単元計画を作成し、その内容を発表し合い、ピアレビューを行います。このような学習活動を通して、教員としての表現力やコミュニケーション力を身に付けます。
 授業を通して、学習した内容に加えて、資料やインターネット上の役立つリソースへのリンクを整理してもらいます。これらはポートフォリオとして、将来、教員として授業を設計し、実施する際に利用可能なリソースとなるように、上手にまとめてください。

3.
準備学習(授業時間外の学習)

LMSにアクティブシラバスを掲載します。毎回、次週の内容と次週までにやるべきことを掲載しますから、しっかり準備をして授業に臨んでください。

4.
授業計画

【第1回】イントロダクション・学習指導要領
【第2回】情報通信技術とは・情報教育とは
【第3回】高等学校普通教科「情報」の目標と内容
【第4回】高等学校専門教科「情報」の目標と内容
【第5回】授業設計(インストラクショナルデザイン)と学習評価
【第6回】情報の教具としてのソフトウェア
【第7回】情報科の指導方法を考える「問題の解決と処理手順の自動化」
【第8回】情報科の指導方法を考える「アンプラグドの方法」
【第9回】情報科の指導方法を考える「コラボレーションとプレゼンテーション」
【第10回】情報科の指導方法を考える「メディア教材の開発と活用」
【第11回】情報教育のための計算機システムとその管理
【第12回】授業体系を考える「中学技術家庭の内容,他教科との連携を考慮した普通教科情報」
【第13回】授業体系を考える「普通教科情報の年間計画と単元計画(1)」
【第14回】授業体系を考える「普通教科情報の年間計画と単元計画(2)」
【第15回】まとめ:情報科教育法1で学んだことを整理する

5.
成績評価の方法、基準

規定以上の授業に出席し、それらの授業の課題を受理されることが合格の条件です。
 授業全体の評価は、授業での討論への参加を30%、宿題を30%、指導計画レポートとその発表を20%、最終レポートを20%の割合で評価して、成績をつけます。

6.
使用テキスト及び使用教材

以下をテキストとして使用します。これらは最初の授業で配付または貸与します。
 (1)「高等学校学習指導要領解説 情報編」 文部科学省 (2010)
 (2)「高等学校学習指導要領」 文部科学省
 (3) 社会と情報 東京書籍
 (4) 情報の科学 東京書籍
以下を参考書として使用します。
 (1) 久野 靖, 辰己 丈夫 (監修) 「情報科教育法 改訂2版」 オーム社 (2001)
 (2) 岡本敏雄監修 「よくわかる情報リテラシー」 技術評論社 (2013) ISBN978-4-7741-5394-0

7.
その他