1. |
授業目標 |
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ヘリコプターは、航空機としては飛行機に比べて不安定である。そのため、僅かな擾乱や共振現象による飛行等への影響は小さくない。本授業では、ヘリコプターに危機的な状況をもたらす要因とそのメカニズムを追究し、安全性を向上させるための手段を考察することで、ヘリコプターの飛行原理の理解を深めます。
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2. |
授業概要 |
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授業では,実機における具体的な問題を題材にして、その発生メカニズムを分析し、対策立案をすることを行います。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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学部や修士課程の授業と比較するとより専門的な内容です。学部、修士課程で開講しているヘリコプター工学概論、ヘリコプター工学を受講し、ヘリコプターに関わる機構、飛行原理等を理解していることを前提にした授業を行います。 授業前に取り上げる事象や条件を提示しますので、それに基づいて、機体挙動等について事前に考察をしてください。
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4. |
授業計画 |
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問題事象の提起-メカニズム解析/分析-対策方法検討を1件につき、基本的に3回の講義で完結させます。 【第1回】 低速飛行時のセトリング・ウィズ・パワーの発生原理と対処(1) 【第2回】 低速飛行時のセトリング・ウィズ・パワーの発生原理と対処(2) 【第3回】 低速飛行時のセトリング・ウィズ・パワーの発生原理と対処(3) 【第4回】 オートローテーション時のH-V線図とその領域(1) 【第5回】 オートローテーション時のH-V線図とその領域(2) 【第6回】 オートローテーション時のH-V線図とその領域(3) 【第7回】 ホバリング時のIGEとOGEの境界での操縦と機体挙動(1) 【第8回】 ホバリング時のIGEとOGEの境界での操縦と機体挙動(2) 【第9回】 ホバリング時のIGEとOGEの境界での操縦と機体挙動(3) 【第10回】 飛行中に受けるウィンドシアやタービュランスによる機体挙動(1) 【第11回】 飛行中に受けるウィンドシアやタービュランスによる機体挙動(2) 【第12回】 飛行中に受けるウィンドシアやタービュランスによる機体挙動(3) 【第13回】 地上共振(グラウンド・レゾナンス)の発生機構と対処(1) 【第14回】 地上共振(グラウンド・レゾナンス)の発生機構と対処(2) 【第15回】 地上共振(グラウンド・レゾナンス)の発生機構と対処(3)
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5. |
成績評価の方法、基準 |
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授業中実施する演習、討議内容等で評価します。
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6. |
使用テキスト及び使用教材 |
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適宜プリントを配布します。代表的な参考書を示します。 加藤寛一郎他、「ヘリコプタ入門」、東京大学出版会 R.W.Prouty、「Helicopter Performance、 Stability and Control」 W.Johnson、「Rotorcraft Aeromechanics]
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7. |
その他 |
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授業においては、実機での異常事象等の分析、解析を授業形式と演習形式を併用して行い、結果について討議します。
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