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授業目標 |
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エネルギーは人類の生活に必須ですし、地球環境の将来も地球温暖化の抑制可能性は人類のエネルギー利用の効率化にかかっています。 特に、福島第1原発事故以来、エネルギーは国民的論議の的になっています。 この授業では、エネルギーシステムの基本である熱力学の基礎を理解し、熱力学の応用であるエンジンや発電等のエネルギー変換システムを理解できるようになります。
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2. |
授業概要 |
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まず、熱力学第1法則や第2法則等の熱力学の基礎を理解します。熱力学第1法則は熱エネルギーを含むエネルギーの保存則です。熱力学第2法則に関しては、カルノーサイクルが象徴的存在です。 熱力学の応用に、ガソリンエンジンやジェットエンジンがあります。ジェットエンジンは火力発電にも応用されています。 これらエネルギー変換システムの効率化がCO2等の廃棄物を削減し、地球環境の改善につながります。
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3. |
準備学習(授業時間外の学習) |
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微分と積分がほぼ毎回出てきますので、常に知識を磨いておいてください。 宿題やレポートは必ず期限内に提出してください。 このシラバスを参考にして、教科書を予習して授業に臨んでください。 授業の理解が飛躍的に上昇するでしょう。
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授業計画 |
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1. 発電と熱力学と熱エネルギー 2. 気体の性質、その1:熱力学ではなぜ気体が重要なのか?気体の状態方程式 3. 気体の性質、その2:高度が上がるとなぜ気温が下がるのか?断熱とは? 4. 熱力学第1法則:ジュールの実験等 5. 熱力学第1法則の応用、エンタルピー 6. 熱力学第2法則とエントロピー:増えようが減ろうが勝手にしやがれエントロピー(笑) 7. 理想的なエンジン:カルノーサイクル 8. カルノーサイクルの応用:なぜカルノーサイクルが重要か?およびテスト 9. 外燃機関と蒸気機関 10.内燃機関とガソリンエンジン 11.ディーゼルエンジンとジェットエンジン 12.火力発電(ランキンサイクル) 13.冷凍システム 14.熱力学第3法則 15.テストとまとめ
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成績評価の方法、基準 |
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読書感想文(1割)、宿題(2割)、中間試験(3割)・期末試験(4割) 読書感想文を書くには、エネルギーに関連した本(小説、雑誌、マンガは不可)を図書館で借りて読み、まず、著者、題名、発行所、発行年を紹介し、本の粗筋を記述します。次に、著者が強調するポイントを幾つか述べ、それらに対する自分の感想や共鳴した個所、そして全体的な感想も書き、分析してください。また、自分が最も興味をもった個所を最低1ページコピーし、そのページのどこにどのように興味をもったかを説明してください。長さはA4用紙1枚以上です。
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使用テキスト及び使用教材 |
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教科書:石原敦・飽本一裕著「ゼロからスタート熱力学」日新出版(2002)\1680
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7. |
その他 |
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熱力学の学習には微分と積分の知識が必要ですから、なるべく微分積分学の関連単位を取得した人、または微積分がわかる人のみ受講するようにしてください。 また、卒業間近の学生も他の学生と同様に公平に扱い、特別配慮はありません。
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