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授業の概要(ねらい) | 
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 経済学の理論は大きく分けると、ミクロ経済学とマクロ経済学に分かれる。マクロ経済学は、国家単位で集計して巨視的な観点から経済にアプローチするものであるのに対し、ミクロ経済学は、一人一人の消費者や労働者、それから一つ一つの企業などに注目して、経済を営む最小単位からアプローチするものである。ミクロ経済学での大きなテーマは、マーケットにおいて価格を使って取引する「市場機構」にどんな法則が働き、どんなメリットやディメリットがあるか、ということだ。  わたしたちは、毎日、経済に参加している。消費者として商品を購入したり、アルバイトや正規の労働者として商品を作ったり、運んだり、販売したりしている。これらがあまりに日常的なので、わたしたちは、それらの行動にどんな必然性や合理性があるかを振りかえって考えることはほとんどない。ミクロ経済学では、このようなわたしたちの日常の経済行動の背後にある理屈を掘り起こす。それは一言でいえば、わたしたちが商品に見出す「価値」とは何であり、それがわたしたちをいかなる行動に導くか、ということである。  ミクロ経済学を学ぶメリットはたくさんある。例えば、オークションという取引にどんな法則性が働いているかがわかったり、モノを買うときどうやったら無駄なく有利になるかを知ったり、人に何かを買ってもらうにはどうすればいいかが掴めたりすることである。したがってミクロ経済学の知識は、諸君が実業界で活躍するとき、余すところなく活かすことができるだろう。  本講義では、一年を通して、経済学の基礎となる「需要と供給の原理」を多方面から解説する。  前期には、需要曲線と供給曲線の仕組み、実証的な検証、オークションからのアプローチ、消費者余剰と生産者余剰の計算を講義する。
		 
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授業の到達目標 | 
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 「需要と供給の原理」「弾力性」「余剰」の理解を到達目標とする。
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 講義内に、プリント演習を抜き打ちで3回実施し、出席ボーナス点を与える(計30点程度)。それに期末テスト(70~80点満点)の点数を加えて評価する。履修カードの提出、カードリーダーのクリック回数、プリントの提出枚数が不足の場合、期末テストの受験資格を与えないので注意すること。就活は欠席の理由として認めないので、就活のために欠席が多くなる者は履修しないこと。
		 
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教科書・参考書 | 
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 テキストと参考書は、講義中に指示する。
		 
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準備学修の内容 | 
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 Web File Serverに毎週、復習のための宿題をアップするので、次の講義までにやっておくこと。
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 必ず出席して、課題をこなして、ボーナス点を獲得すること。出席回数・プリント提出枚数の少ない学生には期末テストを受ける資格を与えないので、必ず初回の講義に出席して、単位取得の要件を確認した上で、履修登録すること。就活で欠席が多くなる学生は履修しないこと。
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |  |  講義ガイダンス~講義の内容、単位取得方法などを説明 |  | 【第2回】 |  |  ミクロ経済学とは何か~アダム・スミスの問題設定、価格と価値 |  | 【第3回】 |  |  需要曲線、供給曲線、需要と供給の原理 |  | 【第4回】 |  |  需要と供給の原理は、実験で検証できるか? |  | 【第5回】 |  |  きゅうりの需要曲線を、データから浮かび上がらせる |  | 【第6回】 |  |  ダイヤモンドが高くて、水が安い理由 |  | 【第7回】 |  |  価格弾力性 |  | 【第8回】 |  |  オークションと内的評価 |  | 【第9回】 |  |  売り手の行動、買い手の行動 |  | 【第10回】 |  |  イングリッシュオークションの均衡、ダッチオークションの均衡 |  | 【第11回】 |  |  消費者余剰を計算する |  | 【第12回】 |  |  生産者余剰を計算する |  | 【第13回】 |  |  需要と供給の原理の均衡は、なぜ効率的か |  | 【第14回】 |  |  総合演習 |  | 【第15回】 |  |  講義の遅れに対する調整または最終演習 |   
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