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授業の概要(ねらい) | 
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 春学期の講義を踏まえて,秋学期は,サービスの固有の性質から派生するサービスに固有の現象について平易に解説し,サービスの理解がいかに難しいかを受講生に理解させ,それに基づき,サービス経済化が今後さらに進展していくのかどうかを受講生に説明したいと考えている.さらに日本の経済成長には,いわゆる第三次産業の生産性の向上が不可欠であるが,日本は先進諸外国と比較し第三次産業に属する多くの産業の生産性が相対的に低いといわれている.日本の第三次産業の生産性は本当に低いのか,それを高めるにはどうすればよいかといった日本経済にとって重要な課題について取り上げ,理論的に平易に解説し,同時にその課題にどう応えればよいかを理論を適用しながら考察してみたい.こうすることによって,受講生は問題・課題の発見とその解決能力の向上に役立ち,それは受講生が社会人となった際に求められる能力であり,そのための能力向上に役立つと考えられる.
		 
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授業の到達目標 | 
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 受講生は,この講義の受講を通じて,サービスにまつわる様々な問題への取り組み方とその解決策とを各自が考えられるようになること.その種の訓練を通じて,企業に就業した際に実際に直面する諸問題にも十分対応できる能力を養うこと.
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 成績評価は,期中の中間テスト・期末のテストの2点により行うが,それらのウエイトは,中間テスト40%,期末テストのウエイトが60%である.ただし,欠席が三分の一を超える受講生は,たとえテストで合格点をとっても不合格にする.
		 
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教科書・参考書 | 
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 教科書は特に定めず,毎回プリントを配布する.  参考書は,森川正之 著『サービス立国論』日本経済新聞出版社,2016年を利用する.
		 
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準備学修の内容 | 
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 受講生は,必ず予習と事後の復習をすることが必要である.授業の事前学習(予習)によって,各自が疑問に思った点を明確にすることが可能であり,かつ事後学習(復習)は授業内容や専門的な概念等の理解を完全なものするために必要である.さらにアサインメントに対する解答を期日までに準備し提出すること.
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 この講義では,経済学のさまざまな概念が説明のために必要とされるために,関わりがある概念や理論についてその都度説明はするが,受講生自身も参考書等を手がかりに正確な理解に各自が取り組む必要がある.
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |  |  受講に当たってのオリエンテーションとサービス固有の性質に関する復習 |  | 【第2回】 |  |  サービスの取引は,モノと異なり,4次元が必要である――これもサービス固有の性質から生じる |  | 【第3回】 |  |  サービスの自給の度合いと外注の度合いを決めるものは何か――衣服の多くは家庭での洗濯とクリーニングに出す場合を例に |  | 【第4回】 |  |  サービスの外注と自給の決定因:再論 |  | 【第5回】 |  |  サービス経済化社会が成立した背景にはどのような理由が存在するのか――サービスが所得を生み出す |  | 【第6回】 |  |  都市から大都市への発展には種々のサービス業の集積が必要――多様な産業の集積が都市化を促進する |  | 【第7回】 |  |  これまでのまとめと中間テスト |  | 【第8回】 |  |  都市化の促進の背景には移出型サービスの存在があった――域内サービスと移出型サービスとは |  | 【第9回】 |  |  ローカリゼーション・エコノミーズとアーバニゼーション・エコノミーズの違いとは――都市化の進展が生じた理由をサービス産業の視点から再考する |  | 【第10回】 |  |  日本のサービス業の生産性は本当に低いのか |  | 【第11回】 |  |  サービス経済化と日本の経済成長 |  | 【第12回】 |  |  日本のサービス産業の生産性向上は可能か:課題と解決策とは |  | 【第13回】 |  |  サービス産業の賃金とその上昇には人材育成が不可欠 |  | 【第14回】 |  |  サービス経済社会のなかのサービス産業の問題点と授業のまとめ |  | 【第15回】 |  |  授業のまとめ |   
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