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授業の概要(ねらい) | 
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 幼児理解は保育の出発点であると言われる。こどもを当該年齢の幼児としてみるのではなく、今、目の前にいる一人一人を理解しようとする姿勢が保育者に求められる。理解しようとしてはじめて保育を計画し、実践し、省察することができる。そしてまた新しい幼児理解が積み上げられ、次の保育計画へと続いていく。それでは、幼児を理解するとはどのようなことなのであろうか。他者である幼児を理解することはできるのだろうか。  本科目では事例研究やDVD視聴を行い、幼児の気持ちや他者との関係を探ることを試みる。またエピソード記録のとり方と考察の仕方を学習する。記録をもとに他学生と意見交換をすることにより、自らの考え方と向き合う。本科目では、自らの価値観と幼児理解の関係を明らかにし、「幼児を理解する」とはどのようなことなのか、どのような方法で理解に近づけることができるのかについて考察をすすめる。
		 
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授業の到達目標 | 
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 ・記録や振り返り、他者の意見から、自らの意見を見つめ直そうとする。  ・幼児理解とはどのようなことなのか自分なりに考えられる。  ・幼児理解、保育計画、保育実践、省察の関係を理解する。
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 平常点(授業への取り組み、授業に対する姿勢)30%、課題レポートなどの提出物30%、試験40%を総合して評価する。 
		 
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教科書・参考書 | 
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 教科書:『幼稚園教育要領』  参考文献:青木久子他 『子ども理解とカウンセリングマインド 保育臨床の視点から』 萌文書林       文部科学省 『幼稚園教育指導資料第3集 幼児理解と評価』  
		 
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準備学修の内容 | 
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 ①幼稚園、保育所ボランティアなどに参加し、機会があるごとにこどもの気持ちを考える。  ②ボランティア記録、授業ノート、読書感想文などの自分の記録を振り返る機会を増やす。  ③振り返ることで見えてきたことを、ノートに書き込む習慣をつける。  ④全ての授業がつながっていることから、必ず前回のノートを読み直してから出席する。
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 ・仲間との意見交換の際には、「話してみよう」「聴いてみよう」という主体性を持つこと。  ・自分が授業を作る一員であることを自覚すること。
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |   イントロダクション  他者とかかわるということ |  | 【第2回】 |   「わたし」とは  絵本の読み合い |  | 【第3回】 |   関係性の中に生きる「わたし」  自分の様々な側面を知る |  | 【第4回】 |   カウンセリングマインド  カウンセリングマインドとは |  | 【第5回】 |   カウンセリングマインドと保育臨床  幼児を理解しようとする姿勢 |  | 【第6回】 |   幼児理解と援助の手がかり  保育者の専門性としての理解と援助 |  | 【第7回】 |   保護者理解  保護者理解を目指した援助 |  | 【第8回】 |   遊び理解と援助  保育における遊びの援助方法 |  | 【第9回】 |   幼児の遊びと保育者  幼児の主体性を育てる援助方法 |  | 【第10回】 |   個と集団の育ち  友だち・仲間との生活を支える援助とは |  | 【第11回】 |   保育記録  保育に生きる記録とは |  | 【第12回】 |   記録と保育計画  記録から、援助の方法を探る |  | 【第13回】 |   幼児理解・保育計画、保育実践、省察  実践後の記録・省察からの保育デザイン |  | 【第14回】 |   今後の課題  社会の変化と今後の課題 |  | 【第15回】 |  |  まとめと試験 |   
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