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授業の概要(ねらい) | 
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 本授業は、教育職員免許法施行規則に定める「教職に関する科目」-「教育の基礎理論に関する科目」である。教職課程(および学芸員課程)の必須科目であり、資格課程の入口に位置する科目として、教職に関わる基本的な知識理解を深めるとともに、「教育とは何か」「教育には何ができるのか/できないのか」といった根本的な問題について学生自身が考察を深めることを目的としている。  とりわけ、以下の二点を主眼として、授業をすすめていく。  ①教育学研究の知見に基づき、個人や社会にとって教育が果たす役割について理解を深める。  ②各受講生が、これまで所有してきた教育のイメージを見直すとともに、新たに教育を見る眼を養い、常識や俗説から自由に、現代の教育問題とそれを取り巻く社会について考えるための手がかりを得る。  より端的に言えば、この授業は「教育をみる眼を鍛える」ことを目標としている。いわゆる、「こうすればうまくいく」といったハウツー的な知識を教える授業ではないということを先に確認しておく。
		 
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授業の到達目標 | 
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 (1)個人と社会にとっての教育の役割について、関心をもち、広い視点で考えることができる。  (2)青少年の成長発達に寄与する教育者の役割について、理論的知識や過去の教育思想に依拠しつつ、自分なりの言葉で表現できる。  (3)日本の教育をめぐる現状や課題(その概要)について、専門的見解を活用しながら分析できる。
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 「授業参加度」=各回リアクション・ペーパーの提出(40%)、課題レポート(30%)、および筆記試験の成績(30%)に基づいて総合的に判断する。なお、授業参加度≠出席点ではないので注意すること。重要なのは出席点ではなく、「授業参加度」であり、また、毎回の授業を通して学生の認識が変わること(=「教育をみる眼」が鍛えられること)である。
		 
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教科書・参考書 | 
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 汐見稔幸ほか編著『よくわかる教育原理』ミネルヴァ書房、2011年。  その他、授業で配布する資料を通して、参考文献を適宜紹介する。
		 
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準備学修の内容 | 
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 (1)教科書を指定しているので、毎回指示された箇所を読み進め、復習を行うこと。  (2)授業で配布する「参考文献リスト」をもとに、本授業の内容に関連する図書を読み進めること。  (3)宿題とされたリアクション・ペーパーや、課題レポートはもれなく提出すること。
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 (1)第1、2回の授業に欠席すると課題レポートに関する重要な情報を聞き逃し、ひいては成績に大きく影響するので注意すること。  (2)授業で配布するプリントは、配布した次回までは保管する。それまでに研究室(10号館研113)に取りに来ること。
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |  |  イントロダクション―自分の「教育観」を見つめる― |  | 【第2回】 |  |  教育学を学ぶ意味―教育の「常識」を問い直す― |  | 【第3回】 |  |  育ち・学びと教育 |  | 【第4回】 |  |  「学校」とはどのような場所か―学校の成り立ちから近代学校の展開まで |  | 【第5回】 |  |  子どもの学びを支える仕組み―公教育制度と教育を受ける権利 |  | 【第6回】 |  |  学校では何を学ぶのか―カリキュラム・教育課程・教科書 |  | 【第7回】 |  |  子どもがよく学ぶために(1)―子ども理解と教育方法― |  | 【第8回】 |  |  子どもがよく学ぶために(2)―「学び」をめぐる理論― |  | 【第9回】 |  |  子どもの能力と評価 |  | 【第10回】 |  |  公教育・学校教育を支える思想(1)―「子ども」という存在を考える― |  | 【第11回】 |  |  公教育・学校教育を支える思想(2)―古典を読む①― |  | 【第12回】 |  |  公教育・学校教育を支える思想(3)―古典を読む②― |  | 【第13回】 |  |  よい先生とはどんな先生か |  | 【第14回】 |  |  教育と学校の未来を考える |  | 【第15回】 |   まとめと評価  (※受講者の問題関心に応じて、授業構成に変更を加えることがある。) |   
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