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授業の概要(ねらい) | 
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 英語についての理解を深める学問として、英語学があります。  広く深い英語学により、英語に対する様々な理解の仕方を紹介していきます。英語の語彙の歴史・変化・多様性、英単語や英文の構造、語や文の意味論、コミュニケーション論、文章の情報構造、など。  たとえば、辞書の情報にはどのような事項があり、どのように英語学習に生かすか、イギリス英語とアメリカ英語の違いの話、英語にはどのような歴史と世界的な広がりがあるか、友達には使えるけど社会人としては使わないほうがよい語句にはどういったものがあるか、英単語をどのように組み合わせると自然な英語になるか、make、 do、give、get、take、bring、putなどをどう使い分けるか、同じ語に様々な意味があるのはなぜか、日本語と英語にはどのようなずれがあるか、カタカナをそのまま英語にするととんでもない間違いになるのはどのようなものがあるか、英語の文はどのように組み立てるのか、動詞の補語や目的語とは何か、他動詞・自動詞の本当の深い意味は何か、英語の基本構造は5文型論なのかどうか、英語はフランス語やドイツ語とどういう関係なのか、等。  特に、意味論(語彙体系、表現のパターンや意味のdynamics & network、日英語比較、談話の構造や解釈、語用論[言語運用論]など)は詳しく取り上げます。
		 
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授業の到達目標 | 
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 英語を、授業で扱う様々な知的な意味付けと豊富な例から、より深く正確に理解すること。
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 少しずつの課題と、理解度チェックのテストで判断します。
		 
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教科書・参考書 | 
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 指定教科書  ① 長谷川 瑞穂 編著 『はじめての英語学〈改訂版〉』 研究社  ② 春田 勝久 監修 『大学生のための英単語・文法ノート―英語のプロムナード―』 明石書店  参考書は随時紹介する。
		 
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準備学修の内容 | 
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 スケジュールに沿って、予習・復習、課題の練習問題に、毎週、着実に取り組むこと。
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 講義を静聴できない学生には向きません。  「入門」は、英語理解に関するいくつかの糸口を提示するものです。そこで把握したことを手段として、積極的に英語(および英語と日本語の対応や、他の言語)の理解に取り組んでほしいと思います。まじめに聴いて、分からないことがあったら遠慮なく質問に来てください。  教職にとっても重要な科目の一つです。また、教職を目指さない学生にとっても、「英語とは何か」「ことばとは何か」について真剣に考え、深く理解したい学生は、早い学年から(出来る限り1年次か2年次で)履修してほしいと思います。  「学ぼう」「理解しよう」という姿勢・態度が一番重要です。それがあれば、英語力も集中的に進歩するだろうと思います。虚心坦懐に実直に頭に入れれば今後の英語理解に大いに役に立つでしょうが、間違えていい加減に覚えると、有益な活用ができなくなると思います。  瞬間的な面白さというよりは、言葉はどのように成り立っているかをじっくり勉強することで、言葉をより深く普遍的に理解することに通じ、ゆっくりじっくり長期的に有益性と面白さが分かってくると思います。
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |   進捗状況により多少のずれや順番の入れ替えはあり得ます。  ガイダンス・英語学とは |  | 【第2回】 |  |  広がりゆく英語学の諸分野 |  | 【第3回】 |   辞書の読み方、ことばの多義性、  意味の体系と流動性 |  | 【第4回】 |  |  英語の語彙の多様性、英語の歴史・概観 |  | 【第5回】 |   世界の中の英語、  イギリス英語・アメリカ英語など |  | 【第6回】 |  |  形態論(語の中の意味要素)、音声学・音韻論 |  | 【第7回】 |  |  コロケーションとイディオム |  | 【第8回】 |  |  日英比較、和製英語など |  | 【第9回】 |  |  文型と意味、自動詞と他動詞 |  | 【第10回】 |  |  2者関係を表す動詞・文型・表現 |  | 【第11回】 |  |  3者関係を表す動詞・文型・表現 |  | 【第12回】 |  |  形容詞構文 |  | 【第13回】 |   品詞と句構造、  文の要素のくくり方・英文の組み立て方、否定文の論理構造 |  | 【第14回】 |  |  あいまいな文・多義文、統語論・生成文法 |  | 【第15回】 |  |  春期のまとめ |   
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