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授業の概要(ねらい) |
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他の人が欲しがるものをつくって売ることで得たお金で、自分がほしいものを買ってつかうことができるという世の中で私たちは生活している。何をどれだけつくって売るか、何をどれだけ買ってつかうかは、自分で自由に決められる。社会を構成する人全員が、自分のことだけを考えてものを売ったり買ったりしている世の中は、果たして皆にとってよいものなのだろうか。よいのであれば、あるいは、悪いのであれば、その善悪はいったいどのような基準で判断できるのだろうか。本科目では、入門ミクロ経済学Ⅰの内容を前提として、ひとりひとりが自分の幸せを追求することと、社会全体を豊かにすることがどこまで両立するのかについて学ぶ。
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2. |
授業の到達目標 |
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身のまわりでおこっている事象をミクロ経済学の専門用語にあてはめて考えることができる。 ・消費者の意思決定問題を、限界支払用意と価格を比較して解き、個別需要曲線・市場需要曲線を導出できる ・企業の利潤最大化問題を、価格と限界費用を比較して解き、個別需要曲線・市場需要曲線を導出できる ・利潤と賞味便益の違いを理解する ・市場均衡はそう余剰を最大にする資源配分であることを数値例を用いて説明できる
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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期末試験(100パーセント)の結果で評価する。
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4. |
教科書・参考書 |
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特に指定しない。タイトルが『(入門)ミクロ経済学』などとなっている本のうち、「消費者(需要)行動」「生産者(供給)行動」「限界支払用意(限界支払許容額、限界効用、限界評価etc.)」「限界費用」「消費者余剰」「生産者余剰」「総余剰」「資源配分」「均衡点(市場均衡、競争均衡、価格均衡etc.)」という用語が見出し・本文に登場する部分は参考になるかもしれない。たとえば、伊藤元重(2015)、『入門経済学』第4版、日本評論社ならば、pp.53-103、N・グレゴリー・マンキュー(2013)、『マンキュー経済学Ⅰミクロ編』第3版、東洋経済新報社ならば、pp.203-230が対応している。
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5. |
準備学修の内容 |
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復習、特に問題演習は重要である。ノートや参考書を読むだけで、例題・問題は解かない、という勉強をする人がいるが、これではわかったことにならない。例題・問題は解き方を読むだけでなく、自分でペンをもってノートに解きなおすべきである。問題を解けば自然にわかってくることは多い。わかっていることとわからないことを明確に区別して、理解できていない解説を紙に何回でも再現せよ。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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入門ミクロ経済学Ⅰと同様、内容を大幅に削減している。しかし、純粋に内容量を比較すると、入門ミクロ経済学Ⅱの方が多い。「(ミクロ)経済学では限界的に考える」ことに慣れるには時間がかかることと、生産技術の性質から供給曲線を導出するまでにこなさなければならないステップが多いことが主な要因である。もしそれらを省略してしまうと、説明が丁寧でなくなったり、「市場経済は私たちにとってよいものか」との問いに答えられなくなったりしてしまう。特に後者については、授業担当者としてはぜひとも答えたいところなので、削るわけにはいかない。可能な限り厳密な議論・正確な説明を行いたいという事情もあり、わかりやすさ・やさしさを犠牲にしている感はある。そうはいっても、「どんなに勉強してもちんぷんかんぷん」ということはない(ようにしたい)。難解ではあるものの、できればその難しさを楽しみながら、最後まで受講してほしい。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | イントロダクション | 【第2回】 | 需要曲線の導出① 支払用意と買うか買わないかの需要 | 【第3回】 | 需要曲線の導出② 限界支払用意 | 【第4回】 | 需要曲線の導出③ 正味便益 個別需要曲線の導出 | 【第5回】 | 需要曲線の導出④ 市場需要曲線の導出 消費者余剰 | 【第6回】 | 供給曲線の導出① 利潤と利益 利潤最大化 | 【第7回】 | 供給曲線の導出② 生産と費用 | 【第8回】 | 供給曲線の導出③ 限界費用曲線と供給の決定 | 【第9回】 | 供給曲線の導出④ 個別供給曲線の導出 正味便益 | 【第10回】 | 供給曲線の導出⑤ 市場供給曲線の導出 生産者余剰 | 【第11回】 | 供給曲線の導出⑥ 正味便益と利潤 能率と利潤最大化 | 【第12回】 | 市場経済での資源配分① 均衡点と総余剰 | 【第13回】 | 市場経済での資源配分② 価格とは何か | 【第14回】 | 市場経済での資源配分③ 均衡点における総余剰最大化 | 【第15回】 | 市場経済での資源配分④ 様々な資源配分と総余剰を最大にする意義 |
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