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授業の概要(ねらい) | 
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 経済体制論とは、人間社会にとって望ましい経済のあり方を、経済を支える制度などから分析する学問です。現代世界は、資本主義経済がほとんど一面的に、世界全体を覆っていますが、資本主義制度が我々にとってすべての側面で最適な制度であるとは限りません。例えば、貧困や格差の存在を指摘するだけでも、資本主義が問題を抱えていることは明らかです。  この授業では、資本主義の理解を深めるためにはその形成の歴史が重要であるとの認識に立って、開発経済学の知見に基づきながら、これがどれほど一般的に各国経済の発展の歴史に適用可能かを検討していきます。具体的には中国経済の発展を見ながら、経済学の知識と実際について理解を深めていきましょう。
		 
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授業の到達目標 | 
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 開発経済学の有名な定理やモデルを理解できる。さらにこれらを中国経済に当てはめた際の妥当性について理解することが出来る。
		 
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成績評価の方法および基準 | 
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 期末テスト45点、毎回授業終了時に提出してもらうリアクション・ペーパー16点、LMSを通じた自宅での課題学習の提出39点。
		 
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教科書・参考書 | 
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 中兼和津次『開発経済学と現代中国』名古屋大学出版会
		 
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準備学修の内容 | 
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 毎回授業終了時にリアクション・ペーパーを記入してもらいます。授業の内容に関する感想や質問、意見を記してください。これは出席点となるほか、重要な質問については次回授業で振り返りを行います。またLMSを利用して、毎回、簡単なクイズを出題します。これに答えることで、授業内容の定着を図り、また授業への出席を促します。授業に参加することで解答のヒントが得られるので、必ず出席してください。
		 
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その他履修上の注意事項 | 
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 この講義は教科書、パワーポイントを利用したプレゼンテーションを中心に進めます。学生諸君は、教科書を必ず準備し、できるだけ前列に座るようにして下さい。プレゼンテーションの電子データはWebからダウンロード可能な形で提供します。また、新聞や雑誌などの関連記事を読んでおいてください。質問を歓迎します。  教室内では、脱帽、携帯電話や電子機器の使用禁止、私語を慎むなど、他の受講生の迷惑にならないだけでなく、積極的に授業に参加して、学習効果が上がるよう心がけて下さい。
		 
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各回の授業内容 | 
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| 【第1回】 |  |  授業案内・オリエンテーション |  | 【第2回】 |  |  経済体制論と開発経済学:その枠組みと視座 |  | 【第3回】 |  |  開発経済学のあゆみ(概説) |  | 【第4回】 |  |  初期条件と歴史的文化的特性(1):後進性の優位、経路依存性、誘発的制度革新 |  | 【第5回】 |  |  初期条件と歴史的文化的特性(2):儒教論と中国経済の制度変化 |  | 【第6回】 |  |  成長モデルと構造変化(1):ハロッド=ドーマー・モデル、重工業化優先発展モデル |  | 【第7回】 |  |  成長モデルと構造変化(2):ペティ=クラークの法則、ホフマン法則と中国経済 |  | 【第8回】 |  |  発展段階の転換点(1):ルイス・モデル、レニス=フェイ・モデル |  | 【第9回】 |  |  発展段階の転換点(2):ハリス=トダロ・モデルと中国 |  | 【第10回】 |  |  開発戦略(1):輸出志向型発展と輸入代替型発展 |  | 【第11回】 |  |  開発戦略(2):外国直接投資と中国の発展 |  | 【第12回】 |  |  開発戦略(3):雁行形態論 |  | 【第13回】 |  |  開発戦略(4):キャッチアップ型工業化論と中国の工業化 |  | 【第14回】 |  |  開発戦略(5):中国の経験は他国に応用可能か? |  | 【第15回】 |  |  総まとめとテスト |   
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