Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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機械材料学1(Engineering Materials 1) 磯貝 毅
1年 後期 専門基礎科目選必 2単位
【機械・後】 17-1-0152-2327

1.
授業の概要(ねらい)

機械材料に関する重要な用語の意味が分かるようになり、機械技術者として工業材料を活用する際に必要となる材料学の基本的な考え方を理解できることを目指します。

2.
授業の到達目標

(1)金属材料の結晶構造と塑性変形について説明できる。
(2)状態図とその見方を理解できる。
(3)材料の機械的性質の基本事項について説明できる
(4)純鉄の変態と炭素鋼の状態図の基本について説明できる。
(5)鋼の熱処理について認識できる。 
(6)鋼や鋳鉄の種類と特徴について認識できる。

3.
成績評価の方法および基準

期末試験の結果(60%)と授業中の小テストの成績(40%)により評価します。
正当な理由なく本試験を欠席した人は、再試験の受験資格はありません。

4.
教科書・参考書

教科書 : 門間改三 著 「機械材料」 実教出版 (1993) 
教 材 : 必要に応じてプリントを配布します。
参考書 : 宮川大海 吉葉正行 著 「よくわかる材料学」 森北出版 (1993)

5.
準備学修の内容

・ 化学1などで学習した原子の構造や化学結合の基本を良く復習しておいてください。
・ テキストの当該部分を読んで授業に臨むと良いでしょう。 
・ 授業で学んだ重要事項についてテキスト、ノートを用いて復習して下さい。
・ 授業中に行った演習問題を再度解答してみましょう。
・ 詳しい準備学修の内容については授業内で指示します。

6.
その他履修上の注意事項

図・表をプロジェクタで示し、板書で説明を加えながら授業を進めます。重要事項等を自らノートする習慣を身につけることが大切です。自筆のノートは試験の際に持ち込むことができます。

7.
各回の授業内容
【第1回】
序論 : 工業材料の種類と性質、金属材料の種類と諸特性
【第2回】
金属材料の構造 : 結晶構造、結晶格子、格子欠陥
【第3回】
金属材料の塑性変形 : 金属結晶と塑性変形、転位、すべり変形
【第4回】
加工硬化と金属の相 : 加工硬化、回復、再結晶、金属の相、合金、固溶体
【第5回】
合金の平衡状態図(その1): 金属の凝固、状態図とその見方、共晶反応
【第6回】
合金の平衡状態図(その2): 種々の状態図
【第7回】
金属材料の機械的性質 : 引張強度、硬度、衝撃強度、疲労強度、延性破壊、脆性破壊
【第8回】
鉄と鋼(その1) : 鉄鋼材料の製造法、純鉄の変態
【第9回】
鉄と鋼(その2) : 炭素鋼の状態図と組織、共析鋼
【第10回】
鉄と鋼(その3) : 鋼の熱処理、焼入れ、焼き戻し、焼きならし、焼きなまし
【第11回】
鉄と鋼(その4) : 炭素鋼の規格と用途、冷延鋼板
【第12回】
構造用合金鋼 : 高張力鋼、快削鋼、熱処理をして用いる合金鋼、合金鋼の規格と用途
【第13回】
高温における鉄鋼の性質 : 高温酸化、高温における鉄鋼の機械的性質、クリープ、耐熱鋼
【第14回】
鋳鉄 : 鋳鉄の組織と状態図、ねずみ鋳鉄、各種の鋳鉄
【第15回】
全体のまとめと期末試験