Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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物理学1(Physics 1) 飽本 一裕
1年 前期 専門基礎科目必修 2単位
【情電・前】 17-1-0429-2004

1.
授業の概要(ねらい)

授業では以下のキーワードを講義し、例題演習やデモ実験を介して、理解してもらうことを目指します:静止系の力学、等速運動、国際単位系、ニュートンの運動の法則、作用と反作用、速度と加速度、等加速度運動と自由落下、摩擦運動と運動量、運動量及びエネルギー保存の法則
ちなみに理工学部の物理学1で要請されるMR(Minimum Requirement: 最小限達成目標)は以下の通りです:
(1) 国際単位や有効数字の扱いに慣れる。(2) 力のつり合いや合成を学び、ベクトル概念を理解する。
(3) 等速運動において、距離と時間、速度の関係を理解する。(4) 速度や加速度が、位置や速度の時間変化量であることを理解する。(5) ニュートンの第1~3法則を理解する。(6) 等加速度運動の式を理解する。

2.
授業の到達目標

本授業では、情報系とエレクトロニクス系の基盤的科目・物理学の基礎である「力学」を理解します。
まず、物理学で使われる国際単位系の理解に始まり、物体が静止を維持するための条件を学びます。
次に、正味の力が加わえられた物体がどのように動くかを平面上(摩擦なし、摩擦あり)、真空中などのいろいろな条件下で学び、物体の動きが説明できるようになります。
そのためには、速度と加速度、そしてニュートンの運動の法則の理解が必要です。
さらに、等加速度運動の式をよく理解し、計算ができるようになることも重要です。
以下のMRも参照して下さい。

3.
成績評価の方法および基準

読書感想文(1割)と宿題(2割)、小テスト2回(2割)、中間試験(2割)、期末試験(3割)の組合わせ。

読書感想文を書くには、物理に関連した本(小説、マンガ、雑誌は不可)を図書館で借りる等して読み、A4用紙に、まず、本の著者、題名、発行所、発行年を紹介し、粗筋を記述します。(ワープロ使用可)次に、著者が強調するポイントを幾つか述べ、自分が感動した個所や全体的な感想も書いてください。また、自分が最も興味をもった個所を最低1ページコピーし、そのページのどこにどのように興味をもったかを説明してください。長さはA4用紙1枚以上です。(採点基準:フォーマット(4割)、粗筋(3割)、分析と感想(3割))

4.
教科書・参考書

教科書 飽本一裕、間多均「すらすらわかる楽しい物理♪」(共立出版)

5.
準備学修の内容

物理学では様々な重要な公式が出てきますから、それらを記憶し、使い方に習熟する必要があります。
なぜなら、上級学年の授業でそれらを利用することが多いからです。
そのため、このシラバスを参考にして、教科書を予習して講義に臨んでください。
その際、講義のポイントを意識するように注意しましょう。
すると、講義内容の理解が飛躍的に上昇するでしょう。
微分や積分も使用しますが、授業中に説明するものの、復習して授業に出席して戴けると理解が促進されます。
復習を兼ねて、宿題やレポートは締め切りまでに必ず提出してください。
締め切りに遅れると急激に点数が減少します。
さらに復習を兼ねて、小テスト、中間試験、期末試験の準備を怠らないように努めて下さい。

6.
その他履修上の注意事項

物理学は理工学の土台的な重要科目です。
人生で重要になる合理的・論理的な考え方も身に付きます。
わからないときは、授業中でも授業後でもオフィスアワーでも、遠慮せずにできるだけ質問して下さい!
再試がありますが、あくまで期末試験だけの再試で、中間試験や小テストの代わりになりません。

7.
各回の授業内容
【第1回】
物理の世界
物理学が対象とする素粒子から宇宙までを紹介します。静止の条件等、静止系の物理についても学びます。
【第2回】
静止系の力学
静止とは、静止の条件とは何か、「合力」や垂直効力に関連して学習します。
【第3回】
静止系の力学2
ニュートンの運動の法則の一つである作用・反作用の法則を学びます。
【第4回】
静から動へ:ニュートンの運動法則の一つである慣性の法則、そして等速度運動や相対速度、国際単位系。
【第5回】
1次元運動の基本である速度と加速度を、微分積分を使って表現できるようになります。
【第6回】
ニュートンの運動法則の一つである運動方程式を理解し、利用します。
【第7回】
体重と質量の違いを理解します。また、特殊相対性理論の世界をかんたんに紹介します。
【第8回】
等加速度運動を表現する式の理解、ここまでのまとめとテスト
【第9回】
代表的な等加速度運動である自由落下を通して、等加速度運動の理解を深めます。
【第10回】
等加速度運動の各種例題を解くと共に、エネルギーと、その保存則をかんたんに説明します。
【第11回】
摩擦と運動1
摩擦現象について理解し、静止摩擦力に関する問題の解き方を学びます。
【第12回】
摩擦と運動2
運動摩擦力について理解し、関連問題を学習します。
【第13回】
運動量と衝突
2物体の衝突問題等で頼りになる、運動量と運動量保存の法則を学びます。
【第14回】
運動量と衝突2
運動量と運動量保存の法則を2物体の衝突問題等に応用できるようになります。
【第15回】
テスト、まとめ