Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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統計学(Mathematical Statistics) 小林 靖之
2年 後期 基礎分野選択 2単位
【柔整・後】 17-1-0593-1978

1.
授業の概要(ねらい)

数理統計学は様々な分野のデータの理解・推測に欠かせない素養です。
この授業では、最初に統計データの特徴を把握するために記述統計を学びます。続いて推測統計を理解する準備として、確率と確率分布の概念、数理統計学で重要な様々な確率分布を学びます。最後に推測統計の初歩として推定・検定を学びます。
なお、情報電子工学科を対象とするクラスにおいて、この科目はJABEE対応プログラムの必修科目、学習・教育到達目標の中項目3-2に対応する科目となります。

2.
授業の到達目標

理工学部における共通の基礎学力として専門基礎科目の数学に関する知識の修得、また数学の教育職員免許状の習得に必要な数学知識の修得を目標とします。
具体的には、基礎的な数理統計学の修得のため、特に 場合の数と離散型確率分布、連続型確率分布、推定と検定 について理解と計算能力の修得を目指します。

3.
成績評価の方法および基準

2/3以上の出席率と、課題レポートの全提出の2条件を満たした場合に、
中間試験:40%、期末試験:40%、レポート評価結果:20%
を100点満点とし、60点以上を合格として評価します。
上記2条件を満たさない者には、定期試験の受験資格を与えません。
課題レポートを開講学期内のうちに速やかに添削・返却しますので、各レポートの〆切を遵守してください。レポート内容が著しく不良である場合は再提出を命じますので、修正した上で再提出してください。
なおレポート評価結果において、各レポートの〆切遅延に対し減点します。
原則として、再試験を実施しません。

4.
教科書・参考書

教科書:
 馬場敬之「統計学キャンパスゼミ 改訂1」マセマ出版社,ISBN:978-4-907165-31-4
参考書:
 「基礎統計学Ⅰ 統計学入門」東京大学出版会
 石村園子「やさしく学べる統計学」共立出版
講義で用いたスライドや演習問題等をLMSにて公開します。

5.
準備学修の内容

授業で随時配布する課題レポートを必ず解いて下さい。難しい場合は周りの人と一緒に考えても構いませんし、講師にも質問して下さい。
本授業では確率の基礎を扱いますので、確率が苦手であれば高校数学の該当部分を十分に復習して下さい。また、本授業の後半では微分・積分を扱いますので十分に復習して下さい。
学んだ知識を用いてパソコンの表計算ソフトウェア等で実際のデータを解析することも勧めます。
授業前には、教科書の該当部分を読んで理解できない部分を把握しておいてください。授業後には課題レポートに取組んで〆切までに必ず提出してください。

6.
その他履修上の注意事項

関数電卓を用意して下さい。
LMSを利用します。
なお、情報電子工学科を対象とするクラスにおいて、この科目はJABEE対応プログラムの必修科目、学習・教育到達目標の中項目3-2に対応する科目となります。

7.
各回の授業内容
【第1回】
イントロダクションと記述統計(1) 1変数データ: 統計学で学ぶ知識を概説した上で、平均値や分散等の統計量を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第2回】
記述統計(2) 2変数データの相関関係: 統計学における相関関係とその計算法を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第3回】
記述統計(3) 2変数データの回帰分析: 回帰分析とその計算法を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第4回】
確率の基礎(1) 場合の数・確率の定義: 高校数学で学んだ確率を復習しつつ確率の新たな考え方を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第5回】
確率分布(1) 離散型確率分布とは: 高校数学で学んだ確率を復習しつつ離散型確率分布の概念や期待値・分散等を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第6回】
確率分布(2) 様々な離散的確率分布: 離散型確率分布として二項分布やポアソン分布を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第7回】
確率の基礎(2) ベイズの定理・事象の独立: ベイズの定理を通じて事後確率の概念や事象の独立を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第8回】
前半のまとめ・中間試験: 第1回~第7回での学習理解度を中間試験で確認します。事前に十分な復習を行なってください。事後に中間試験で理解不足と判明した単元の復習を行なってください。
【第9回】
確率分布(3) 連続型確率分布の概念: 離散型確率分布を発展させた連続型確率分布の概念と積分による期待値や分散の計算法を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第10回】
確率分布(4) 連続型確率分布と正規分布: 連続型確率分布を復習した上で重要例として正規分布、特に標準正規分布の概念を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第11回】
確率分布(5) 正規分布と中心極限定理、2変数以上の確率分布: 標準正規分布から拡張した正規分布と中心極限定理、さらに2変数以上の確率分布について解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第12回】
確率分布(6) 様々な確率分布(推定・検定に用いる確率分布): 正規分布から派生したχ2分布・t分布・F分布等を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第13回】
推定・検定(1) 母集団と標本: 数理統計学で重要な推測統計の基礎となる母集団と標本の概念、さらに不偏推定量等を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第14回】
推定・検定(2) 点推定・区間推定: 推測統計の初歩として点推定・区間推定を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。
【第15回】
推定・検定(3) 検定: 推測統計の初歩として統計的判断を下すために重要な検定の概念を解説し、例題に取組みます。授業前に教科書の該当部分を読んでください。授業後に課題レポートに取組んでください。