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授業の概要(ねらい) |
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経営は、企業の資本(カネ)と労働(ヒト)による協働を円滑に成し遂げるための活動です。経営学は、この活動のあり方について考える学問であり、企業論系と経営管理論系の2つの系統から構成されます。企業論は、企業と利害関係者との関係に主たる関心があり、経営者をどのように規律づけたらよいのか、あるいは企業が社会と折り合いをつけながら成長するためのさまざまな事項が関連します。経営理念や倫理、経営者の役割やその条件、企業の社会における役割やその行動に対する規制などが中心となります。経営管理論は、経営者がマネジメントする組織体に関心があります。いかに戦略を立て、仕事を成員に割り当て、成員のワーク・モチベーションを喚起していくかに焦点が置かれます。 経営学概論Ⅱでは、この企業の経営活動について経営管理論で扱われる基礎的な概念を中心に取り上げていきます。なお、本講義は、適時、映像等を用いて、皆さんの理解を促す予定です。
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2. |
授業の到達目標 |
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経営学が主に研究対象とする企業は、社会全体そして私たち個々人の生活に多大なる影響を及ぼしています。また、受講生の皆さんの多くは、卒業後に営利組織(企業)ないし非営利組織(官公庁など)に就職し、組織の一員として生活を送ることになります。そのため、本講義は、私たちの日常と深い関わりを持っている企業がどのような存在で、どのような仕組みを持ち、どのように運営されているかについて、基本的な理解を身につけることを目標とします。経営学に関する幅広い概念や基礎知識を理解し習得することを通じて、企業の実際の活動内容や企業経営の現場で起きている諸問題を理解し、考える力を養成します。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業内レポート(30%)および期末試験(70%)で評価します。
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4. |
教科書・参考書 |
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教科書は使用せず、毎回、LMSを利用して資料を配布します。
参考書: 上野恭裕・馬場大治編著『経営管理論【ベーシック+】』中央経済社、2016年 磯山優著『現代組織の構造と戦略』創成社、2009年
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5. |
準備学修の内容 |
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企業関連の新聞記事やニュースなどをチェックし、企業の動向について関心を持ってください。 講義のなかで説明した概念を活かして、企業経営とはどのようなものかについて自分なりに考えてみてください。
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その他履修上の注意事項 |
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各回の授業内容 |
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【第1回】 |
ガイダンス:経営学とはどのような学問か |
【第2回】 |
経営理論の歴史(1)産業の発展と経営学 |
【第3回】 |
経営理論の歴史(2)作業管理の科学化 |
【第4回】 |
経営理論の歴史(3)従業員の感情に対する関心 |
【第5回】 |
経営理論の歴史(4)管理原則と管理過程 |
【第6回】 |
個人と組織における意思決定 |
【第7回】 |
組織と環境 |
【第8回】 |
外部環境のマネジメント(1)経営戦略とは何か |
【第9回】 |
外部環境のマネジメント(2)戦略のフレームワーク |
【第10回】 |
外部環境のマネジメント(3)競争戦略 |
【第11回】 |
外部環境のマネジメント(4)戦略的提携 |
【第12回】 |
組織内部のマネジメント(1)モチベーション |
【第13回】 |
組織内部のマネジメント(2)リーダーシップ |
【第14回】 |
組織内部のマネジメント(3)知識創造 |
【第15回】 |
まとめ、テスト |
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