Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:ECT-104
入門マクロ経済学 II 和田 肇
選択  2単位
【政治】 18-1-1110-4147-008

1. 授業の概要(ねらい)

 マクロ経済学の世界的ベストセラーとなっている下記参考書の後半部分を学習する。
 第一に、さまざまな失業の定義を学び、日本の雇用状況、アベノミクスの「働き方改革」を考察する。
 第二に、貨幣システム、貨幣量の成長とインフレーションを学び、アベノミクスにおける「大胆な金融緩和」を考察する。
 第三に、開放マクロ経済学の基礎的概念とマクロ経済理論を学び、日本の国際収支統計を考察する。
 第四に、総需要と総供給を学び、日本の景気変動の要因を考察する。
 第五に、総需要に対する金融・財政施策の影響を学び、アベノミクスを振り返る。
 最後に、インフレと失業の短期的なトレードオフ関係について学ぶ。。

2.
授業の到達目標

 雇用情勢、貨幣システムとインフレ・デフレとの関係、開放マクロ経済学、景気変動、金融・財政政策の基礎的内容の完全習得を目標とする。

3.
成績評価の方法および基準

 期中に2回行うLMS(Learning Management System)小テストの累計点とLMS期末テスト点数の割合を60:40とする。原則として60点以上を合格とする。ポータルサイトのLMSにある「LMSハンドブック(学生用)」を確認のうえ受験すること。

4.
教科書・参考書

 参考書:グレゴリー・マンキュー『経済学 Ⅱ マクロ編 第3版』、東洋経済新報社、2014
 上記文献は「圧倒的にわかりやすい」という評判が定着してはいるものの、それゆえ却って回りくどい部分もあるため、「入門」としての簡潔なレジュメを毎回配布する。
 なお、アベノミクスなど現代の日本が直面している課題については、小峰隆夫 『日本経済論講義』、日経BP社、2017年3月、ならびに小峰隆夫編著『ビジュアル 日本経済の基本【第5版】』、日経文庫、2018年6月を参考書とする。

5.
準備学修の内容

 予習は参考書の該当箇所に目を通しておき、分かりにくい部分はチェックしておくこと。毎週の復習は必須と覚悟すること。2回の小テストで出題された問題は期末テストで類似問題が出題される。したがって、小テストで答えられなかった部分、あるいは間違った部分は、再復習のために活用し、配布資料で理解を徹底すること。

6.
その他履修上の注意事項

 日本経済や世界経済の現実問題に関心があり、それを理解するために経済学を学ぼうという意欲を持った学生の参加を望む。LMSテストに備え、「情報リテラシー」を並行履修するなどにより、パソコンのキー操作、インターネットアクセスに慣れることが必要。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 様々な失業と賃金
【第2回】
 日本の雇用状況とアベノミクスの「働き方改革」
【第3回】
 貨幣システム
【第4回】
 貨幣量の成長とインフレーション
【第5回】
 アベノミクスにおける「大胆な金融緩和」
 ・第1回LMS小テスト(範囲①~⑤、10問40分、3日半)
【第6回】
 第1回LMS小テストの解説・回答
【第7回】
 開放マクロ経済学:基礎的概念
【第8回】
 開放経済のマクロ経済学
【第9回】
 日本の国際収支統計
【第10回】
 総需要と総供給
【第11回】
 日本の景気変動の要因
 ・第2回LMS小テスト(範囲⑥~⑪、10問40分、3日半)
【第12回】
 第1回LMS小テストの解説・回答
【第13回】
 総需要に対する金融・財政政策への影響
【第14回】
 これまでのアベノミクスを経済学の理論に基づき整理してみよう
【第15回】
 インフレ率と失業率の短期的トレードオフ関係
 ・期末LMSテスト(範囲①~⑮、20問60分、3日半)