Web Syllabus(講義概要)

　本演習では、日本企業のグローバル化推進に伴うグローバル人財育成についての理解を深めていきます。演習Ⅰでは、日本の損害保険会社を一つの例に挙げて（1）海外市場進出の背景（2）損害保険会社のグローバル事業の変遷（3）M&Aに取組む背景（4）グローバル化を推進していく上での課題には何が挙げられるのか、という視点を通して、グローバル人財の育成にどのように着手しているのか、なぜグローバル人財が必要なのかを理解していきます。演習Ⅱでは、その上で学習者の皆さんには、損害保険会社の例を踏まえて、①皆さんが関心のある業界（産業）を選定してもらいます。②各種資料を駆使して業界研究の分析にあたります。③業界分析を通して調査している企業のグローバル化の状況を把握します。④グローバル人財育成についての取組みに関して調査を一歩進めます。これらの取組みを演習の中でお互いがプレゼンテーション、ディスカッションをし、更に理解を深めていけるように繋げていきます。将来、海外において、また国内の企業で仕事をする時においても、日本型グローバル人財の考え方をしっかり持てることで諸外国の人たちの多様な文化・社会・考え方についても理解が深まることを未来ある皆さんに伝えていきたいと思っています。

　日本を離れ世界へ挑むことになった場合の皆さんが、日本とは異なる異文化理解を感じ、語学（日本語・英語）コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力・意見交換能力についてのスキルを本演習を通して修得し演習参加前よりも成長していることを本人が実感できることが授業の到達目標です。この観点から次の3点を目標とします。
　①日本語及び外国語（英語）で簡単な挨拶と会話ができ、最終的には日本語及び外国語（英語）でのプレゼンテーションが出来る事　②グローバル人財とは何かを説明できるようになる事　③グローバル人財に関する諸課題に関してレポートが書けるようになる事、となります。

　出席状況、プレゼンテーション及びディスカッションを通した討論への参加、諸課題のレポート作成と発表に基づいて総合的に評価します。

　教科書として使用する書籍はありません。
　参考図書は、適宜案内しますが、①「世界へ挑む君たちへ」關谷武司編　②「地球人財がグローバル時代を勝ち抜く」国際ビジネスコミュニケーション協会編　③「グローバル人材を育てます」全国ビジネス系大学教育会議編を参考にします。

　本演習で重点的に取りあげる「グローバル人財」に関するテーマについて、大学の図書館やインターネットを活用し、自ら調査し、考え、疑問を持つことが重要な取組みとなります。演習で行うプレゼンテーションの準備についても、テーマについて調べた内容の紹介、論点を整理したうえでプレゼンテーションの本番に臨めるように努力してください。演習には毎回出席し、積極的に議論に参加することが大事です。演習の取組みの一つ一つの積み重ねが自らの成長に必ず繋がっていきます。またそれを支援していきます。

　演習Ⅰを履修後に履修されることを推奨します。これからの時代、企業が成長・発展していくには「人財力」がますます重要になります。将来世界に挑む皆さんに是非本演習に参加してもらいたいと思っています。本演習の歴史を一緒に作っていきましょう。